イメージコンサルタント
容姿にコンプレックスを抱き始めた幼少時代
幼少時からオシャレに関心が高かった。妹と容姿を比較されて育ったコンプレックスから、顔の作りや体型など「自分が持って生まれた素材」を活かして魅力的に見せるための髪形や服装を研究するように。自然と「美しいもの」へのアンテナが高くなる。着物も好きで、高校時代からすでに着物教室にも通っていた。
厳格な父親のもとで暮らす毎日が窮屈でたまらず、「早く大人になりたい！自立したい！」という想いが強くなり、高校卒業後は美容関係の道へ進むことを決意。お嬢様学校かつ進学校だったため、かなり変わり者扱いされたが決意はゆるがず、高校在学中に通信教育で美容学校を卒業。高校卒業後、インターンを経て美容師国家資格を取得。
ブライダルヘアメイクアーティストとして依頼が殺到
美容師の免許はとったもののサロンワークは向いていないことに気づく。着物も好きだったことから婚礼着付やメイクアップを学びブライダルのヘアメイクアーティストの道へ。当時、結婚情報誌「ゼクシィ」が創刊されたこともあり、レストランウェディングの現場などに出張させていただく機会が増える。婚礼美容業界は当時、ベテランの年配女性が占めていたが、20代は珍しく花嫁の年齢に近いことで良き相談相手として「気持ちをわかってくれる」と、とても喜ばれるように。そして業界では欠せない「気配り」が行き届いている、とお客様や得意先様から重宝され依頼が急増。人生の晴れ舞台のお手伝いをしながら感謝されることに心から喜びを感じ、この仕事を天職と感じるようになる。
会社を設立、多忙を極める日々
自分自身が活躍するだけでなく、若手スタッフを育てることにも尽力する。20代で先輩と有限会社を共同経営。３０歳で株式会社を設立し代表取締役に。社員も順調に増え、ヘアメイクのスクール、ブライダル専門のエステサロンもオープンさせ、会社の規模も年商も右肩上がりに。年商3億を達成する会社に成長させる。
自分自身のスキルアップと社員教育のために、当時注目され始めていた「パーソナルカラー診断」や「骨格診断」を学んだのもこの頃。多忙な中「色彩検定」にもチャレンジし見事1級合格。
カラータイプを知り第一印象を良くすることで、コミュニケーションがスムーズになることを実感する。
ウェディングドレスの企画やバイヤーとしても海外を飛び回り、ヨーロッパやニューヨークなどの洗練された美に刺激を受ける。海外で見た芸術的な人工花“アーティシャルフラワー”に出会いその美しさにトキメキ、感動したことが今後の転機となる。
ガンを克服、充電期間を経てお稽古サロンオープン
40歳の頃、会社に尽くしてくれていたネイリストががんで急逝。ショックを受け、その出来事がきっかけで初めて受けたがん検診で甲状腺がんが発覚。1年かけて仕事の引き継ぎを行い摘出手術を受ける。そのまま休養生活に入り充電期間に。これからは自分の好きなことをしようと決意し、アーティシャルフラワーやカルトナージュなど趣味に没頭する。
３年間休養後、趣味の延長のような形でお稽古サロン「NOBLE STYLE」をオープン。「ちょっと可愛くちょっとエレガントに」をコンセプトに様々なハンドメイドのレッスンを行っている。少人数での丁寧な指導が評判を呼び、たくさんの女性から喜びの声をいただく。
第一印象の大切さを伝えるため、イメージコンサルタントの活動開始
その後、サロンオープン支援コースなども開催。サロンオーナー志望の女性を支援するうち、女性が人前に出て活動するにはヘアメイクやファッションのアドバイスも必要だと改めて感じる。
仕事をする上での「第一印象」の大切さ、その人らしく外見を整えているかどうかで印象が左右されてしまうことを再び強く実感する。女性が一番輝く瞬間である「一生に一度の花嫁姿」を何百人とサポートしてきた経験と、経営者として多くの女性スタッフを指導してきた経験から、ヘアメイクやファッション、マナーなど「その人らしい美しさ」をトータルでサポートするイメージコンサルトとして活動開始。
40代女性が「自分だけの魅力」を見つけて輝くためのお手伝いを
自身も感じたことである「40代になった途端、今まで着ていた服が急に似合わなくなった」「どんな服を着ればいいか、メイクをすればいいかわからなくなった」という悩みを耳にすることが多くなる。そんなオシャレの悩みを持つ40代の女性を中心に、これまでの経験や数々の資格を活かしてパーソナルカラー診断、骨格診断、ヘアメイクやスキンケアのアドバイスやレッスン、立ち居振る舞いのレッスン、同行ショッピングなどのサービスを提供。
本人も気づいていない自分自身の魅力を引き出し、その人だけの「自分スタイル」を見つけるお手伝いをしていきたい。そしてすべての女性が自分の魅力を自覚し、自信をもってイキイキと毎日を過ごしてほしいと願っている。 （文：上原千都世）