- 齋藤 孝
- 質問力―話し上手はここがちがう
齋藤孝著「質問力」筑摩書房、2006.3.10
質問力=質問するという積極的な行為によってコミュニケーションを自ら深めていく。◆ 質問力は、状況や文脈を常に把握する力。◆(ディスカッションにおいては、質問を出した人によって場は支配されている。◆文脈を外さず、キッチリと織物を織っていくように対話ができる能力。◆自分の話をしながら相手の経験世界をくみ取り、うまく引き取って、自分の面白い話につなげていく。楽しい場を作っていくためにはお互いに経験世界を混ぜ合わせることが大切。◆「自信をもって扱える道具をひとつあげて下さい」(谷川俊太郎の33の質問より)。◆「あなたがいいと思うコピーを10個書いてください」(畑貴志)。10個あげたコピーを見れば、その人の傾向がはっきり分かる、具体的かつ本質的な非常にすぐれた質問。◆質問は網だ。しっかり作っておけば、いい魚がとれる。/いい質問のキーワードは「具体的かつ本質的」。◆今現在の文脈にも沿い、私の過去の経験世界にも沿う問いを考える。◆コミュニケーションの秘訣は「沿いつつずらす」ことにつきる。◆「うなずき」「あいずち」「言い換え」「引っぱってくる(相手が少し前に言った言葉をもう一度、今の文脈に持ち出す)」「オウム返し→一見、新しい意味を生み出さないようでも、次に新しいものを生み出す基盤作りが、こうした同調にはある」◆相手と自分がいったいどこでつながっているのか強く意識しながら対話をすることが、いい質問を生み、コミュニケーション全体をいきいきとしたものにする。◆その人間がいちばん力を入れている部分をしっかり認めることがコミュニケーションには必要。◆コミュニケーションのコツはその人の奥底にある経験を引きずり出してくるところにある。◆話というのはどうしても線路のように、線条的につながっていかざるを得ない。しかしそこに話されなかった文脈や選ばれなかった質問が19個もあるとしたら、そういう人は話の振り幅が広いから、単線的な話ではなく面のような広がりを持ったコミュニケーションができる。◆相手の言ったことに対して、「それは別のこれと似ていますか?」と質問するのは、質問の王道である。◆相手に沿っていて、なおかつ本質を突く質問に、変化をたずねる質問がある。相手の中に起こった変化について語ってもらう。その答は豊かになることが多い。変化について語るのは、非常にやりやすい。相手に変化前と変化後を比較させて話させればいいからだ。◆大事なのは劇的に変わった瞬間については、人は熱く語るということ。◆「質問力」のなさを決定付けるのは勉強不足である。相手に関する情報がなければいい質問はできない。◆「具体的に言うとどういうことなんですか」◆答えている当人がその質問をされるまで思いもしなかったことが導きだされるものを、最もすぐれたクリエイティブな質問という。インスパイアが起こる働きをもった質問が、最もクリエイティブな質問ということになる。これが「質問力」の最終目標である。◆「同じニューヨーカーとして~」「同じ書き手として~」◆ハイレベルの「質問力」で大切なのは自分自身にその質問をした時、どう答えるのかを、一応シミュレーションして、ある程度の答を用意しておく。◆その人にとって活動の根幹をなしている本質的なテーマについては常にふれる。