去年、東京の中学校で食育の講演をさせて
頂いたのですが、その時に参加頂いた
全校生徒３００名の皆さんから
先月、感想文が届きました。
その時の講演テーマは
「集中力や免疫力を高める食事について」
という内容で受験や試験、大事な試合前
などにどんな食事をとれば集中力がアップ
するのか、脳を活性化させる食材は？
逆に避けたほうがよいメニューなども
お話しました。
４５分の講演の中で私が話した内容が
生徒の皆さんにどれだけ伝わったのだろうと
自分の中で不安だったのですが、感想文を
読んでとても嬉しく思いました。
というのも、１行、２行で簡単に感想を
まとめた文章が１つもなく、どのレポートも
A4サイズにびっしり書かれていたからです。
感想の例を挙げると
「僕は朝食を毎日食べていますが、とても簡素な
朝食になっています。「１日の活力は朝食から」
ということを学び、今後はトースト１枚ではなく、
たんぱく質やサラダなど食品をプラスして食べることを
心がけたいです」
「受験前に’勝つ’というゲン担ぎでかつ丼やトンカツ
などを食べる風潮がありましたが、小針先生の
講演の中で揚げ物は胃腸に負担をかけるというのを
知り、試験の前日は胃腸に優しいメニューを
意識したいと思いました。又、試験前だけでなく、
普段から体をいたわるという意味でも甘いものや
揚げ物の食べ過ぎに注意しようと思います」
「食べ物は大事なのは知っていたけれど、食事や栄養が
減ることで様々な支障が出ることを初めて知りました。
最近、食べる時間が少なく、朝食も抜くことが多く
なっていたのでしっかり食べようと思いました。
食べないことでいつまでも寒く感じたり、眠かったり
することが多かったと感じ、普段あまり食べない食材が
実は脳を活性化させたり、集中力を上げるということが
知ることができました」
「今まで朝起きるのが遅いため、朝食をたべることが
出来なかったけど、もうすぐ試験なのでしっかりごはんを
食べて備えるようにしたい。つい最近までポテトや
ピザなど油っこいものをよく食べてていたのでこれを
機に控えようと思いました」
「朝ごはんを食べないで学校に行くことが最近多くなり、
イライラすることが増えていたのでやっぱり食事は大切
だと気づきました。これからの生活や勉強に役立つことを
沢山知れてよかったです」
などなど、短い時間でしたが皆さんがしっかり聞いて
下さって食事や栄養の大切さを感じて頂けたようで
安心しました。
この感想文を読んで改めて感じたのは、家庭科では
五大栄養素やらなんちゃら学びますが、その栄養素が
どのように作用し、どうやって食べたらよいのかなど
具体的なことは学ばないですし、通常の授業では
わかりにくい部分があると思います。
だからこそ、食育の授業は家庭科では学ばない
より具体的な食べ方や個々の食材の栄養の特徴や
食べ方のポイントなど定期的に行うことでより
学生の皆さんの食に対する意識が変わっていくのでは
ないかと思いました。
たった４５分の授業で、すべて意識が変わるわけ
ではないですが、食事の重要性を知るきっかけに
なるだけでも大きな一歩だと思います。
「野菜を食べなさい！」だけでは子供たちは
なぜ野菜を食べなくてはいけないのか？が
わからないと思います。
そこを明確にしていくことで野菜を食べる意味を
認識するのではないかと思います。
先月の給食フェアで講演をしたときも
お話したのですが、スーパーで売られている
「洗浄カット野菜」は便利ではありますが、
何度も洗ってしまうことで野菜本来の味わいや
栄養素は半減し、日常的に使ってしまうと
子供たちは野菜を好きにはならないだろうなと
個人的には思います。
洗浄カット野菜のキャベツなども甘みが
ほとんど消えてしまい、野菜本来のおいしさが
全く感じられず、ただ味の薄いキャベツという
印象になると思います。
ですので、食育は子供だけでなく、大人（親）も
必要な要素だと感じています。
今後も食育授業や講演を積極的に行って
いきたいと思っています。
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