先日の「しくじり偉人伝」の講師はオリラジの中田さんでした。
以前もこの番組でご自身のしくじり話をされた放送分も観ましたが、
「なんて話の上手な方なんだろう」と感動し、動画を何度も何度も
拝見しました。そして、今回もすばらしいプレゼンでした。
ピカソの偉業を通してアートの面白さを学ぼうというテーマだったのですが、
原稿は中田さんが書いているのか、スタッフさんのほうで用意しているのか
わかりませんが、入念な打ち合わせや調べものを相当しているはずです。
私も大勢の方の前で講演をする機会が多いため、中田さんの
巧みな話術は本当に勉強になりますが、話し方の上級プロと言っても
過言ではないほど、素晴らしいです。
まず、わかりやすい!!余計なダラダラとした難しい説明が一切なく、
誰にでもわかりやすいように話しています。
でもこの誰にでもわかりやすく話すことがどれだけ難しいか。
そして、話すポイントや「間」の取り方、結論への導き方、
受講生の方への振り方、受講生の方が答えた時のリアクション、
すべてが完璧なんです。
受講生の方を決して上から目線で見ない。発言しない。
時には、受講生の方の席まで歩いていって近い距離になったり、
そういう細かい部分も人を引きつけます。
ピカソのこの絵は好きか、嫌いかを問うシーンでは、
好きと言った人にそのピカソのパネルをプレゼントしていましたが、
そういう小物使いもうますぎる!!
聞いている人を飽きさせない話の持っていき方、題材の選び方、起承転結、
声の大きさ、トーン。人を魅了する授業が出来、「もっと聞きたい!また聞きたい」
と思わせることが出来る講演のプロですね。
ここまで上手に出来る方はそういないと思います。
恐らく、中田さんは今後、講演や講師依頼がひっぱりだこになる方だと思います。
また、そのテーマに対して、「愛」を持っていないとここまで人を魅了
出来ないはずです。相当そのテーマについて学んだり、調べたり
しているはずだし、まじめすぎずにユーモアを取り入れて「オチ」も忘れない。
こんな楽しい授業が出来る先生が小学校や中学校にいたら嫌いな勉強も
好きになるんだろうな~。
今回のテーマの「ピカソ」について、「今まであまり興味がなかったけど
ピカソについて少し興味を持った」「もっと知りたくなった」
「アート全体について見る目が変わった」など、少しでも心に残ってもらえれば
その講演は大成功と言えると思います。
そう思ってもらえるような話術や内容の組み立て方がいかに大切であるか、
この番組を通して深く学びました。
でも中田さんの場合は回数を重ねてこういう話し方がうまくなったのではなく、
芸人さんということもありますが、それよりも「天性」なんだろうなー!と思います。