先日より宮内庁で勤労奉仕に4日間参加してきました。

その内1日は赤坂御所へも行きました。



宮殿の中の庭や天皇陛下のお住まいのすぐ近くまで

行き、お掃除させて頂きました。



普段なら絶対に入ることのできない場所です。

今はちょうど紅葉が素晴らしく、庭や盆栽、植物、石など

素晴らしいものを沢山拝見出来ました。



そして、2日目は皇太子様よりご会釈があり、3日目は

天皇陛下、皇后様のご会釈がありました。



部屋で待機をしている間、職員の方から勤労奉仕の

始まりは宮城県から最初にお申し出があったということを

お聞きしました。



当時は今のように電車が何本も走ったりしていないですし、

お弁当なども今のように売っているわけではないので

炭やお米なども持参されたそうです。


長い時間をかけて食事もままならない状況にも関わらず、
遠くから皇居の奉仕活動をするために来られていたことを
考えると本当にすごいなと思います。


今のように天皇陛下が直接ご会釈するというようなことも
考えられない時代だったそうですが、あるとき、昭和天皇が
感謝の気持ちを述べたいということで直接奉仕をされる方達の
前に立ってお言葉をかけられたそうです。

すると奉仕をされていた皆様は全員涙を流し、その場で君が代を
唄われたそうです。それ以来、天皇陛下のご会釈という場が
設けられているそうです。


そしていよいよその時がやってきました。
車から降りられた天皇陛下と皇后様。はりつめた緊張感。


でもその緊張をときほぐすかのように優しくお言葉を1つ1つ
かけて下さり、時にはユーモアを交えてお話されたり、
天皇陛下のお言葉が終わると皇后様がふわりとお言葉を発し、
その間の取り方や所作など何とも言えない優しく包み込むような
雰囲気で一瞬にしてその場が浄化されるような感じでした。

そして私達の団体の前に来られ、団長さんに天皇陛下より
「本日は御苦労様」と最初にお言葉を頂き、皇后様は
「お寒いところお掃除ありがとう」とおっしゃいました。


~「ありがとう」~


そんなお言葉を頂けるなんて思ってもいなかったので
感動して私も周りの皆さんも涙が溢れ、他の団体の皆様も
みんな泣いていました。


そのあといくつかご質問などがあり、団長さんがそれにお答えし、
最後に天皇陛下より「それでは皆様、お元気で」とおっしゃいました。


最後に万歳三唱を全員で行いました。
万歳をする時は手のひらを内側にしてするのが正式だそうです。


このあと、宮殿でご公務があるにもかかわらず、急がずに
ゆっくりとお言葉をかけて下さり、車に乗られたあとは窓を開けて
お手をこちらにふられてご公務に向かわれました。

今思い出すだけでウルウルしちゃうのですが、日本という国を
誇りに思いました。どんな時も誰に対しても感謝の気持ちを
忘れてはならないということを今日つくづく感じました。



そして、勤労奉仕は4日間すべて同じメンバーで参加するというのが

鉄則です。朝も7時半頃団体ごとに集合し、全員そろってからでないと

入れません。寝坊した!とか仕事が入ったから行けません!というのは

ダメなのです。



全員揃わないと中にも入れませんし、みんなに迷惑がかかります。

宮内庁からの印象も悪くなってしまうと、4日間ずっとそういう目で

見られてしまいます。



写真撮影なども厳禁のため、もし携帯カメラなどで撮影をした

人がいたらその時点で団体の奉仕活動をストップさせられて

しまうこともありますし、警察の方も飛んできます。



勤労奉仕は15名以上で申請することが出来、そこから審査が

入ります。気軽な気持ちで参加するということではなく、

責任のある行動の出来る人でないとダメだと思うので人選も

重要だな~と感じました。



今回、東京都は私達の団体だけで他は三重や京都などから

参加されていました。団体関係なく、みんなで協力して

作業をし、その中で生まれてくる団結力というのも感じました。



この時期は落葉が多く、作業も範囲が広く、また敷地が

広いため、結構な作業をしたので4日間ヘトヘトになりましたが

こんな機会はなかなかないですし、お金には返られないほどの

貴重という一言では言い表せない体験が出来ました。



さて、明日からまた頑張ろう~!!