現在のところ、うつ病の原因は、わかっていません。


最近では、脳内で発生する活性酸素コルチゾールによって「海馬が萎縮してうつ病が発症」すると考えられてきました。


また、メンタルストレスのマーカーとして、唾液中のコルチゾールクロモグラニンAなどのストレス関連物質の測定が考えられています。


つまり、唾液中のコルチゾール、クロモグラニンAは、メンタルストレスのマーカーです。


今回のブログでは、脳内の活性酸素を消去する方法、コルチゾールを減少させる方法を紹介します。


海馬

かいば


海馬は、大脳辺縁系に位置する脳です。


記憶、空間、ストレス回復に関する働きをしています。


海馬には、神経細胞(ニューロン)をつくる細胞があります。この細胞を、「神経幹細胞」と呼びます。


なお、大人になっても、海馬では、新しい神経細胞をつくり続けています。


海馬の神経幹細胞、神経細胞(ニューロン)は、脳内で発生した活性酸素、コルチゾールによって傷害を受けることがわかっています。


活性酸素


海馬の神経幹細胞、神経細胞は活動時に、酸素、ブドウ糖が必要です。


酸素とブドウ糖を利用して、神経活動に必要なエネルギーをつくっています。


ただし、副産物として活性酸素を生み出してしまいます。


ヒトには、活性酸素を消去する機能がありますが、加齢とともに機能が低下します。


活性酸素は、海馬の神経幹細胞、神経細胞を攻撃して損傷させます。


海馬の神経幹細胞、神経細胞の損傷が、うつ病、パニック障害などの病気と密接な関係があると考えられています。


コルチゾール


コルチゾールの別名は、ヒドロコルチゾンです。


コルチゾールは、副腎という臓器の皮質から分泌されるホルモンです。


心理的なストレスで、血中のコルチゾールは増加します。


本来は、栄養素の代謝と関係する重要なホルモンです。


ただし、大量のコルチゾールの分泌は、体へ影響を与えます。


ストレス時には、大量のコルチゾールが分泌されます。


大量のコルチゾールは、血圧を高くして、血液中の糖分(血糖)を上昇させます。


また、大量のコルチゾールは免疫を低下させ、感染症に罹りやすくなります。


コルチゾールは、脳に対しても悪影響を与えます。


コルチゾールは、脳細胞を傷害してうつ病、パニック障害、PTSDとも深く関わっています。コルチゾールは、海馬を萎縮させるホルモンとして知られています。


心理的ストレスから、脳を守る必要があります。


唾液のコルチゾールを測定することで、ストレス度がわかります。


唾液コルチゾールは、メンタルストレスのマーカーです。


クロモグラニンA


クロモグラニンAは、副腎という臓器の髄質から分泌される糖タンパク質です。


唾液クロモグラニンAは、メンタルストレスのマーカーです。


コルチゾール同様に、唾液のクロモグラニンAを測定することで、ストレス度がわかります。


うつ病の予防


活性酸素の消去する方法


思考(悩み事)、飲酒、喫煙で、大量の活性酸素が発生します。


脳は大量の酸素が必要で、特に「思考」で酸素が必要になります。


大量の酸素とともに、大量の活性酸素が発生します。


ヒトには、活性酸素を消去する機能がありますが、加齢とともに機能が低下します。


活性酸素を消去する物質を抗酸化物質と呼んでいます。


ただし、残念ながら、脳には血液脳関門があり、一部の抗酸化物質しか到達しません。


血液脳関門を通り抜けることのできる抗酸化物質には、アスタキサンチンがあります。

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コルチゾールを減少させる方法


まずは、心理的なストレスになる、オーバーワークの禁止、悩み事の解消が大切です。


コルチゾールを減少させるには、1日40分のウォーキングが効果的と考えられています。


週4日、1日40分のウォーキングで、コルチゾールの減少がめざせます。