妄想です。笑
女子語り。
こんなとこで夏祭りなんかやってんだ…
バイト帰り、いつもより遅くなって急ぐ帰り道、
大通りから一歩入った路地から聞こえる賑やかな祭り囃子とざわめき、
香ばしいソースの香りに惹かれてふらふらと覗いていたら、
高校時代同じクラスだったアイツに偶然出会う。
「ニノミヤー、久しぶりじゃん!なにやってんのこんなとこで!」
「わあ、久しぶり!」
卒業以来久しぶりに会ったけど、相変わらず女のあたしより華奢で色白なんだよね。
「なに、ひとり?」
「ううん、待ち合わせ……」
なんて言って、頬を赤らめる。
ははあん。さては。
「デートでしょ」
「えっ……………、うん」
浴衣の袖から指先だけだして、いわゆる萌え袖?
ちらっと見える指先にはヨーヨー風船のひも。
その紐をイジイジとさわりつつはにかむしぐさがかわいい。むかつく。笑
「ちょっと、カノジョ紹介しなさいよ、どんな子?」
「えー……っと、カノジョ、じゃ、なくて」
「おまたせ、カズ」
って隣に立ったのは、
ええーー!
「あ、櫻井先輩……」
「こら、またその呼び方」
「あ、うん……翔、ちゃん」
よしよし、よく言えました、なんて頭なでてたりして!
なんなの!!
高校時代のみんなの憧れ、生徒会長の櫻井先輩じゃん!
ニノミヤの仔犬みたいな目がキラキラしてて、
そんなニノミヤを先輩が優しく見てる。
そっかーーー、このふたり、ついに……!
ふたりの姿があんまりにも初々しくてしあわせそうで、
お邪魔しちゃだめだわってすぐさよならしたけど、
こっそり後ろからついてっても………いい??
みたいな夏はどこにありますかっ???
笑
(イメージはやまたろなふたり)