夢中で食べてる翔ちゃんが可愛くて…なんか、ちょっかい出したくなって。
手を伸ばして口元のケチャップを親指で拭った。
そのまま、じっと目を見たまま親指を舐める。




「ついてるよ、ケチャップ」

「………」




丸い目をさらにまんまるにして止まってるから、立ち上がって唇を寄せて…口の端を舐めてやった。




「ほら、ここにも」




ほんとはもう付いてなんかなかったんだけどね。
翔ちゃんが…かわいくて。
ちょっと、びっくりさせたくなったっていうか。


口の中のものをゴクンと飲み込んでから、「もう、お前は…」って呟いた翔ちゃんが俺を抱きしめた。




「ドキッとさせるな!」




そう言って唇を奪われた。





全然色気もなく、ぎゅって押し付けられた唇が、そのまま離れたから、
素早く腕を翔ちゃんの首の後ろに回して俺からキスをした。
驚いて少し開いた唇から侵入して、舌を絡ませる。
薄目を開ければ、目をぎゅっと瞑って吐息を漏らす翔ちゃんが見えた。
その顔に興奮する…。
しばらく味わってから最後強めに舌を吸って離れたら、顔を赤くして慌てた様子で言った。




「ばかっ、お前…飯食ってる途中で…」

「美味かったよ、オムライス味のキス」

「お前なあ…」



くうう、とかなんとか、ちょっと唸ってから、



「お前な、責任取れよ?」



そう言って俺の手を強く引いた。





「ちょっと、オムライス、もういいの?」

「あとで食う」

「じゃあ、ラップして」

「いいから!」




ぐいぐい手を引いて寝室のドアを開けると、そのまま折り重なるようにベッドにダイブした。




「ちょ、俺まだ風呂入ってない…」

「いいよ、そんなの」




性急にTシャツの裾から手が入ってきて、首筋に唇が触れた。

全身にキスしながら、あっという間に服を脱がされる。




「ちょ、待ってって」

「待てない。

お前が火、つけたんだろ?責任取れよ」




ニヤリと笑って囁いた低い声が、俺の芯にも火をつける。



「望むところだよ」




そう言って、笑った。









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