「おい、カズ、カズ!帰るぞ!」
揺り動かしたら、頭を上げてふにゃっと笑った。
「じゅんくんー。あれえー、じゅんくんだぁー。しょおちゃんがじゅんくんになったー」
くふふふ、って笑ってる。
相当な酔っぱらい。
「立てるか?」
「んー?んふふふ、じゅんくんーー。」
抱き起こそうとしても、くにゃっと力が抜けて、これじゃあ歩かせるのは無理だなって判断して、よいしょっとカズを担ぎ上げた。
おんぶしたほうが楽かもだけど、背中に乗せるのはちょっと無理そうで。
仕方ないから、前から肩に担ぎ上げるような形にした。
それにしても、寝てたり酔っ払ってたりしてる人間ってものすごく重い。
華奢なカズでもやっぱり重く感じて、やっとの思いで車まで運んだ。
後部座席にゴロンと寝かせたカズが、シートから落っこちないように慎重に運転する。
後部座席でカズは、何やら歌を歌ったり、笑ったり、とにかくご機嫌だった。
「だいじょうぶ!」って言い続けるのをなんとか家まで連れてきて、ベッドに転がした。
疲れた…。
もうこの感じじゃシャワーも無理だろうから、このまま寝るしかないな…。
とりあえず服だけ脱がしてやんないと。
ベルトだけでも寛げてやりたいなって思って、転がってるカズのベルトに手をかける。
バックルを外してパンツのホックを外して、自分もそのまま横になる。
はぁ…俺も今日は早く寝よ。
天井を仰いで目を閉じていたら、ぎゅっと抱きつかれた。
ハッとして顔を見たら、トロンとした目をしたカズがこっちを見上げていた。
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