オレは、そのままそーっとニノを抱き上げて、寝室に連れていった。
そっと、ベッドにおろす。
すやすやと眠るニノ。
まあるい手が、きゅっとオレの服の裾を掴んだままになってる。
オレも、ベッドに潜り込んで、そんなニノの寝顔を間近で眺めていたけれど、
すうすうと規則正しく続くニノの寝息と、その温もりに誘われて、
気がついたら、そのままぐっすり眠り込んでしまった。
















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スーッと音もなく意識が浮上して、目が覚める。
さっき眠ったままに、ニノは、オレにしがみつくようにして眠っていた。
そっと、頭を撫でる。
昨日は手に触れたたんこぶが、無くなっていた。




「治ったね、かずくん…。」


呟くと、その声が聞こえたのか、ニノが身じろぎして目をゆっくりと開けた。




「ん……。あれ?相葉さん、なんでこんな所に寝てんのよ…。」



その声は、明らかにオレの知るニノの声で。




「ニノ…?」

「なによ、くっつきすぎじゃんっ!何してんの?!」





顔真っ赤にして。
ひねくれ屋で、素直じゃなくて、でも、愛情たっぷりの、ニノで。




「ニノ!会いたかったーー!!!」



そう言って、抱きついた。




「なにもっとくっついてんだよ!やめろよー!」

「ニノ、ニノー!あー、ニノだー!」

「このっアイバカ、やめろって!暑苦しい!」





だって、だって、嬉しいんだもん!
素直じゃなくても、蹴られても、詰られても、やっぱり今のニノが一番いいな!



「ニーノー!」

「もうわかったから!やめろって!」




ばんっ、と押されてオレは、バランスを崩してベッドから転がり落ちて、
ごっつん!って床に頭をぶつけた。
いってえー!すっげえいてー!
なんかの角にぶつけたしー!



「大丈夫?!相葉さん!」



心配そうにニノが俺の顔をのぞき込む。



「見せて…。あー、これ、たんこぶになっちゃってんじゃん!冷やした方がいいって!」




たんこぶ?!




その日、仕事終わりに何が起こったのか、は、あの日の思い出のシーグラスと、一緒にいたニノだけが知っている…かもね?


















おしまい。

























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「すましていないで教えてよ」(OS)からの、不思議なお話シリーズ(?)です。


はっきり答えを書かない、不思議のままを残すスタイルです。(考えてないとも言う)




かわいいニノちゃんが見たくて、妄想しました。

ふたりはまだ付き合ってない設定。
ちょっとお互い意識してるくらい。
だから、お風呂のシーンはサラッと流しました。(*´艸`*)







読んでいただきありがとうございました!