……へ?
「えっと…ニノ?どうしたの?」
「かずくんの、まま、どこにいるの……?」
そう言ったニノの顔が、くしゃくしゃっと崩れて、大きな声でうわーんと泣き出した。
えええ?!
ちょっと、ちょっとまって?!
「な、なに?ニノ、どーしたの?!」
何を聞いても、ママ、ママ、って、まるで子どものように泣くニノを、オレはとりあえずきゅっと抱きしめて、背中をトントンとたたいた。
頭をナデナデする。
昨日ぶつけたたんこぶが、そこにあった。
とりあえず、夢じゃなさそう…。
しばらくして、やっと泣き止んだニノに、あったかいミルクを渡してあげる。
ふーふーしながら、大人しくミルクを飲むニノを見ながら、オレは、途方に暮れていた。
リビングのソファーに両足をあげてペタンと座るニノは、子どもみたいというか、まさに子どもで…。
オレは、おそるおそる話しかけてみた。
「ねえ、ニノ?」
「にのじゃないよ、かずくんだよ」
「か…かずくん?」
呼びかけると、ニコッと笑って、はーい、と手を挙げた。
か………、
か、可愛い…。
「かずくん、はさ…今、何歳?」
「よんさい!」
よんさい…。
よんさいいい?!
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