なんだ…?あれ…!
なんか、まるで…まるで愛の告白…!!
そのまま家に帰りついて、部屋のベッドにダイブする。
頭の中がぐるぐるしてる。
あれは愛の告白か…それとも、恋人同士の睦言か…
恋人同士…
そっか、雅紀付き合ってる人いるんだ…。
いるよな…そりゃ…あんなにいいヤツだったら。
そんな話、したことなかったから、知らなかったじゃん。
なんだよ…
考えれば考えるほど、胸がキューっとした。
息苦しい。
しばらくして少しづつ落ち着いてきたら、
今度はほかのことが気になってきた。
相手、男…だったよな。
ニノ、って呼んでた。
ニノ…と言えば、あれだろ、となりのクラスの。あの、ちっちゃいの。
たしか、ニノ…ニノ。二宮だ。
いつも冷めたような目でいる、あの…ああ、たしかに雅紀とよく一緒に居たような…。
そうか、アイツと…。
気がつけばそのまま眠っていて…
朝になってもモヤモヤは消えていかない。
これは、いったい何なんだろう。
なんでこんなに動揺してる?
あれだよ、きっと…
秘密を共有しているっていう背徳感がそうさせたというか…
人気者の雅紀を独り占めできていた優越感というか…
仲良くなったと思ったのに、知らないことがあった疎外感とか…
いろいろ言い訳を考えてみる。
だけど…
さすがの俺にもその答えはわかっていた。
そう。
これは…
この想いは…
それを認める勇気は、俺には、無い。