僕の本職と言うか、もっとも力をいれているのは音楽でもなく

小説でもなく映画なんです

でもそれは観るほうではなく撮るほうなんで

あえて今日まで映画には触れてこなかったのですが

やっぱりたまには少し映画のことも書いたほうがいいかなぁ


というわけで今回は僕の一番好きなニューシネマから

70年代ニューシネマの代表作のひとつ「イージー・ライダー」

を紹介しようかなと思います

もちろん僕なりに

 

有名な映画なので観た人も多いとは思いますが

内容はハレーダビッドソンにまたがった二人の男がコカイン吸いながら

旅をする話って言えば一言で終わっちゃうけど

まずはそのオープニングでステッピン・ウルフの”ワイルドで行こう”

をバックにバイクが疾走していく姿にゾクゾクしちゃうわけです


この映画は当時のいつ終わるともしれないベトナム戦争

やヒッピーなどに代表されるいくつかのムーヴメントが背景にあり

当然そこには若者の永遠不滅のテーマ

”自由ってなに?”があるわけです

自称自由な国アメリカは本当に自由なのか?

そんなわけないでしょう

だって髪を伸ばし、派手なバイクに乗ってりゃそれイコールいかれたやつ、危険なやつ

って思われちゃうんですから


そんなやつはぶっ殺しちまえばいいのさ


それが一部のアメリカ人が考える自由なんです

髪を伸ばしてバイクに乗るのも自由なら

銃をぶっ放すのも自由みたいです


30年以上前の映画ですが、マイケル・ムーアの映画なんか観ると

いまでもさほど変わってないような気もします


この映画のテーマは翌年”いちご白書”などでも

反復されることになります

つまりこの時代、多くの若者が政府や社会に

対しての怒りや憤りを感じていたってことなんでしょう


俺たちは負けたんだよ とピーター・フォンダ扮するキャプテンアメリカは言います

自由を求めれば求めるほど、個性があればあるほど

社会では煙たがられる  

これってアメリカだけのこと?


そんなことないみたい

現に僕なんか若い頃、この国の映画界にクソ扱いされちゃいましたからね

確かに僕の映画はクソだったかもしれませんが

それ以前に僕のやり方、あるいは僕自身が気にいらなかったみたい

長いものには巻かれろって


うーん、それは無理

僕の一番嫌いな言葉は”権威”なんですから


まぁとにかくそんな社会派のテーマを持ちながらも

かっこいいと素直に言える映画がこの時代の

アメリカ映画にはたくさんあるわけです


CGをふんだんに使った単純明快なアクション映画もいいですし

恋愛映画に涙するのもいいですが

たまには空しい涙しかでないこんなかっこいい社会派映画も

どうでしょうか



easyrider