(ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト)
5月23日金曜日晩くにネパール側からエベレスト登頂に成功した中国人登山家、王静(Wang Jing)氏は日曜日朝、ネパールのナムチェバザールに到着した。41歳の王氏がエベレストに登頂したのは今回が3度目。4月18日にネパール人登山家16名の命を奪ったアイスフォールを避け、登山チームは危険な従来ルートをヘリコプターで飛び越えた。
「Himalayan Times」紙によると、文化観光民間航空省高官マドゥスダン?ブルラコティ(Madhusudan Burlakoti)氏は、王氏が5月10日にヘリコプターでベースキャンプから第2キャンプまで移動したと発言。地元当局者は、王氏のフエアジョーダン ナイキ エアマックス イトが同省の許可を受けたものと証言している。しかし、エベレスト登頂を認定する文化観光民間航空省が今回の功績を正式に認めるかは不明だ。
雪崩事故後、エベレスト登山コミュニティはアイスフォールを経由する物資の輸送にヘリコプターを使い、シェルパへのリスクを減らす可能性について議論を交わしてきた。ベースキャンプから山上部の中間キャンプまで物資や登山用具を運搬するシェルパたちは、巨大な氷層が絶えず変化し、深いクレバスが待ち受けるエリアをシーズン中に複数回行き来しなければならない。
ナムチェバザールの病院に3万ドル以上寄付した王氏を称える式典の後、彼女に話を聞くことができた。
王氏によると、今回雇ったシェルパたちにはエベレスト登頂の経験がなかった。初めは少し怖い気持ちもあったが、彼らを自分の家族と思って信頼し、全員で成功を収めることができたという。
また、雪崩事故によるシェルパたちの死をとても悲しく思っているが、自分には6カ月間に七大陸のすべての最高峰に登頂するという大掛かりな計画があるとも明かした。
「8000メートルの山に9回登った経験もあり、6カ月で7つの最高峰に登るのは簡単だと思いました。エベレストに比べれば他大陸の最高峰は簡単だとも思いましたが、今はそうでもなさそうだと感じています」。
エベレストの頂上直前に立ちはだかるヒラリー?ステップは難所として知られるが、体が非常に柔軟な王氏にとってさほど大変ではなかったという。その証拠にと、彼女は脚を頭の上まで持ち上げて見せた。
四川省の貧しい家の出身と伝えられる王氏は、数百万ドル規模のアウトドア用品会社トゥリード(Toread)を作った人物でもある。
ネパール側のエベレスト登山は非公式に一時禁止となっているが、今回それに反する選択をしたシェルパたちはかなりの報酬を得たに違いない。悲劇的な事故を受け、今シーズンの登山続行が死者たちに対して尊敬を欠くと考える一部の現役シェルパたちは、シーズンを終わらせるよう陳情していた。
Chip Brown for National Geographic News