先月、地元で同窓会がありました。
私は、同級生達と卒業以来会っていなかったので31年ぶりの再会になります。
同窓会では、思いがけない出来事を知る事となり卒業後の時間の経過の長さを実感しました。
それで、ここ数週間は突然タイムスリップしたかの如く当時のことを鮮明に思い出していました。
その中でも、思い出す度に、特別な思いが込み上げてくるエピソードがあります。
私が中学生の頃、当時、学校で流行っていたおまじないがありました。
それは、好きな人の靴を誰も見てない所でこっそり履いて3回ジャンプすると両思いになれるというおまじないです。
誰も見ていない時に好きな人の靴を履くチャンスは、下駄箱のすぐ横にある図工室で作業をする図工の時間だけでした。
私は、こっそり図工の時間に授業を抜けだして、下駄箱まで行き、好きな男の子の靴を取り出して、履きました。
彼の靴はとても大きくてびっくりした事を今も覚えています。
私は彼の靴を急いで履いて3回ジャンプしました。
ブカブカの靴を履いてジャンプすると結構大きな音がしました。
その瞬間、人の気配がすると思って後ろを振り向いたら、暗い廊下にその時好きだった男の子が少し照れた様子でニコニコしながら立っていたのです。
私は、体中の血液が顔中に集まるのを感じるくらい恥ずかしかった事を今でも覚えています。
でも、もうその男の子はいません。
彼は、おまじないの事、覚えていたかな。
私にとっては、1番思い出に残る告白(結果として)だったんだけどな。
おまじないは叶わず、恋は実らなかったけど、彼は中学時代ずっと穏やかに楽しく話せるクラスメートでした。
当時、彼は観月ありさが好きでした。
一度だけ、彼から電話がかかってきて、観月ありさの事を話したことがあります。
電話がかかって来たことが嬉しくて、家族に邪魔されたくなかったから、おばあちゃんの部屋でこっそり話した事まで覚えています。
彼との思い出は多くはありませんが、思い出すと幸せな気持ちになるものばかりでした。
宙ぶらりんなこの気持ちをどうすれば良いのでしょうか。
ありがとうと一言言いたかっただけなのに。
当時の観月ありさ、本当に特別だった。
手足が長くて、透明感のある「伝説の少女」だったな。