一枚のレコード .306 | BEATNIK

BEATNIK

― for no one ―


ハッピーハロウィン


…だそうだ。


何やら仮装してとりあえず盛り上がる日だそうだ。



仮装といえば…


思い出すホロ苦いメモリー。



あれは小学生の修学旅行。

最後の夜にレクリエーション大会とかなんとか称してクラスで踊りとか歌とかの出し物をしたのだが、何を血迷ったのか俺のクラスは仮装行列というワケのワカラン出し物をする事になった。

何か仮装してとりあえず行列してみるか…という意味不明のこの企画…。

当然、クラスでもそんな意味不明で企画性も展望も期待出来ないコトなどやりたがるヤツなどいるはずも無い。

そこで俺を含めた仲間数人が顔にペイントをしてとりあえず仮装する事になった。

仕方ない。
言い出しっぺなのだから。

歌とか踊りとかじゃありきたりすぎやしないかい?…とか軽い気分で言ってしまった俺達が責任を取らなければ仕方ない。

でも何で仮装行列だったのだろう?
今となっては全く思い出せないが、とにかくそういうコトになった。

仮装してただ練り歩いても仕方ないので、取り敢えずクラスメートが輪を作って歌って踊っている間に、輪の中で仮装した悪者を追いかけ回して歌のエンディングで仮装した俺達がソイツを捕まえて俺が何故かカチドキを上げる…という、本当にワケのワカラン筋立てで取り敢えずやろう…というコトに取り敢えずなった。

『取り敢えず』が多いが、それだけ行き当たりばったりの企画だった事が伺える。


そして当日。


何のリハーサルも打ち合わせも無く、取り敢えず顔にペイントをした俺達がクラスメートの歌に合わせて走り回るレクリエーション大会は沈黙と失笑の中滞りなく終了した…。



このオチも笑いも何も無いホロ苦いメモリー…。


当日の数枚の写真と共に押し入れの奥深く、記憶の奥深~くに鍵をかけて閉じ込めて過ごしてきたが、ここ数年のハロウィン騒ぎで鍵が外れて俺を苦しめる。



ハッピーハロウィン…


取り敢えず俺はパンプキンタルトよりもレアチーズタルトのほうが好きだ。


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ハッピーハロウィン

ハッピー…ハロウィン…



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