映画(邦344) この子の七つのお祝いに 1982年作品/ 第1回横溝正史大賞 | ビート・マンのブログ

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復讐ミステリー

血族の因縁を最後に明かす展開

 

 

原作:斎藤澪

監督:増村保造

主演:岩下志麻(倉田ゆき子

出演:根津甚八(須藤洋史

  :杉浦直樹(母田耕一

  :岸田今日子(真弓

  :辺見マリ(青蛾)

ラストは意外だがインパクトが弱いのが残念

 

 
 
本作「この子の七つのお祝いに」は第1回横溝正史ミステリ大賞を受賞した小説の映画化。
 
戦後の昭和25年頃、東京で母娘の二人が生活していた。母は娘に「私達を捨てたお父さんを恨みなさい。そして復讐しなさい」と毎日話していた。そして母は娘が7歳になった正月に命を絶った。
 
それから約35年後、都内の集合住宅で女性が殺害された。その女性は政界に影響力を持つ女性占い師の家で働いており、ルポライターの母田は取材を申し込んでいた。母田は政界に関係する殺人事件と思い取材を続けることにした。
 
母田の後輩の須藤も協力を申し出て、須藤が思いを寄せる女性・倉田が経営するバーで打ち合わせをしていた。
 
殺人事件の裏に占い師・青蛾が関わっていると予想した母田は、青蛾の過去を調べるため会津へ向かい真相に行き着いた。しかしその直後に遺体で発見され、後輩の須藤は調査を引き継ぐ。
 
連続殺人と考えた須藤も会津に向かい、母田と同様に真実にたどり着く。そして青蛾が幼少期に母親が自殺した女性だと知るが、実はその正体は思いを寄せていた倉田であった。
 
そして青蛾と倉田の関係性が明確になり、倉田が復讐を決意している父親の存在も明らかになっていく。そして倉田は復讐のために父親を呼び出すのだが・・・
 
 
ミステリー作品として公開されたが、正直言ってミステリーとは言い難い。何故なら簡単に展開が読める流れになっており、まったくミステリー感が無い。
 
ラストの人間関係も流れに任せて簡単に打ち明けており、これもまったくインパクトが無い。
 
本作の見どころは岸田京子の怪演だろう。この人の演技は普通にしていても怖さがあるので、それが無ければ劇場鑑賞に価値はないだろう。
 
かなり辛口なコメントになるが、横溝正史の名を冠した賞を受賞したので期待値が高まっている。その期待値に答えられない内容だったと言えます。
 
 
時間がある人で興味があればお勧めいたします。
 
 
 
映画 この子の七つのお祝いに 1982年(お薦め度★☆☆☆☆