KISS(洋楽) Destroyer /地獄の軍団 | ビート・マンのブログ

ビート・マンのブログ

気まぐれで書き込みます。
知らなくても問題ないが、知っていても損しない。

Destroyer

1976年3月発売、5枚目のアルバム
 
Paul Stanly       :1952年1月20日生まれ
Gene Simmons  :1949年8月25日生まれ
Ace Frehley      :1951年4月27日生まれ
Peter Criss       :1945年12月20日生まれ
 
スタジオ・アルバム初のヒット作。デトロイト・ロック・シティ収録
 
他のバンドとの差別化で白塗りメイクで演奏したロックバンド、それがKISS。過去3枚のアルバム曲はライブにマッチした収録曲で、若さと荒削り曲調が特徴。しかし前作(3枚目)から少し変化を出してきた曲調が本作で一気に進化する。
 
前作から1年の時間をかけての発売が物語っている。音に厚みを増し、多重録音などの工夫を凝らした本作は一気にヒットチャートを上昇し過去最高の11位を記録する。
 
ボブ・エズリン(エアロスミス、アリスクーパー、ピンクフロイド他でも担当歴あり)をプロデューサーに迎え入れ、彼の音楽を学習したメンバーにとって最高の経験を積んだ作品となる。そしてライブでも十分にKISSの個性を引き出すのも忘れてはいない。
 
LP版A面
1曲目「デトロイト・ロック・シティ」
過去3作同様に1作目はポールの作品。ライブのオープニング定番曲の誕生である。ギターのリズムが「さぁ、ショーの始まりだ!」と言わんばかりの押し込みが、のっけから会場を盛り上げる。中盤のツインギターの絡みはファンの心をガッチリ掴んで離さない。KISSを知らない人でも1度は聴いたことがあるのではないでしょうか。
2曲目「暗黒の帝王」
ポールの作品。爆音で1曲目と本曲をつなぐ構成で、ギターのうなり音がかぶさっている。ドラムの3連打が爆走する流れを作っており、ライブでも1曲目と2曲目の流れで演奏することもある(ピーターの後ろにドラが置いてあり、それを鳴らして本曲が演奏される)。
3曲目「雷神」
ポールの作品だがボーカルはジーンが担当。重みのあるサウンドで、ジーンの歌声がマッチしている。
4曲目「地獄の遺産」
ジーンの作品。ギターの優しい音色から始まりシンバル、スネアドラムの音が徐々に雰囲気を盛り上げていく。ジーンの曲としてはチャレンジした作品と言える。
 
LP版B面
5曲目「燃えたぎる血気」
ポールとジーンの作品。ギターの爆音とシンバルの音が始まりから曲を盛り上げる。初期3枚の頃の雰囲気を出しながらも洗練された1曲に仕上がっている。
6曲目「スイート・ペイン」
ジーンの作品。本作が過去と違うと実感する曲かもしれない。バックコーラスに女性を入れたり、リズム感もソウル風味をスパイスしている。
7曲目「狂気の叫び」
ポールとジーンの作品。二人が交互にボーカルをとり、イントロのメロディは聴いたことがある人も多いのでないだろうか。ライブでは欠かせない曲で、後半に演奏するケースが多い。
8曲目「ベス」
ピータ・クリスの作品。ハード・ロックバンドだが皮肉にもグループ最高のチャート(7位)を記録したバラード曲。ピーターのかすれた声がマッチした曲。
9曲目「ドゥ・ユー・ラブ・ミー
ポールの作品。ドラムだけで曲が始まり、ポールの甘めな声が独特な雰囲気を出している。
 
本アルバムは日本でもヒットし、当時の人気バンド「クイーン」「エアロスミス」と並んで3大人気バンドとし、音楽誌「ミュージック・ライフ」で取り上げられることが多かった(雑誌での人気投票は断突でクイーンが1位)。ここからKISSはメジャーバンドとして栄光を歩み始めた。
 
 
時代を超え、ショップの店頭で新品を買うことが出来るアルバムはそれほどない。レンタルで借りるのも良いかもしれませんよ