70キロ級日本最強との評価もある日菜太が、遂に新生K-1に出陣となった。旧K-1では、魔娑斗に次ぐ実績を誇ったが、いよいよの時にK-1が消滅。その後、他のリングに活躍の場を求めて後の、満を持しての登場となった。「自分がダメならK-1・70キロ級は終わる」とのコメントもビッグマウスと言わせぬ実力の持ち主だ。
それに待ったをかけたのが、松倉信太郎である。新生K-1旗あげ当時から参戦している松倉にすれば、昔の名前で出ていますはないといったところだろう。
外国人天国のK-1・70キロ級の牙城を崩さんとする日菜太にすれば、ここでつまずく訳には行くまいが、戦前に舌戦を繰り広げた松倉にすれば、何が何でも世代交代を成し遂げたいところだろう。
第一ラウンド、ともにサウスポーの両者。さらに速攻派ではなくスロースターターでもある。日菜太は、左ミドルキックを軸にパンチを織り交ぜていく。松倉もパンチ・キックのコンビネーションで応酬。離れず着かずという展開で、このラウンドば互角の展開。
第二ラウンドも同様の展開が続く。日菜太は、松倉の前足に左ローキックを集中砲火。ラウンド中盤、日菜太が松倉をコーナーに追い込む。松倉は、何とか回り込んで日菜太の波状攻撃を防ぐ。松倉は、日菜太のローキックを嫌ってか、左足を後ろに下げ、オーソドックスにスイッチ。しかし日菜太は、相手のカットを恐れず、左ローを叩き込む。サウスポーの左ローは、オーソドックスの前足でカットされ自らの脛を痛めやすいのである。
ラウンド終盤には、再度日菜太はパンチ・ローで松倉を追い込む。日菜太のラウンドである。
第三ラウンドに入っても、日菜太の猛攻は止まらず、松倉は防戦一方だ。宝刀左ミドルからロー・ハイを打ち分け、さらに三日月蹴りを脇腹に突き刺す。ロープまで追い込むと、左右のパンチを容赦なく叩き込む。
松倉はガードを固め、クリーンヒットだけは辛うじて防ぐ。ダウンだけはしないという意地が見る側にも伝わってくる。日菜太も攻撃のテンポが変わらず、とどめの一撃が出せない。
足を使って攻撃を避ける松倉。日菜太は、再度ロープまで追い込む。そして日菜太のボディブローが一閃、松倉の上体がくの字に。ついにレフリーは、ダウンを宣誓。
結果は、文句なしの日菜太の判定勝ち。圧勝と言ってよい内容だ。
おそらくは、努力家タイプのキックボクサーで、速攻は得意としない日菜太だが、詰めの甘さという課題は浮き彫りとなった。正直、世界を目指すなら、今回ほどの実力差がある相手なら、二ラウンドにはKOで決めて欲しかった。
だがK-1初戦であり、まだ軌道修正はきくであろう。滑り出しとしては、まずまずの出来と言える内容だった。


