『ダラス・バイヤーズクラブ』(80点)

あらすじ
カウボーイがエイズに立ち向かう話。
2014年日本公開作品。

かんそ～です！
前回の予告では『LIFE！』という映画を紹介するつもりでしたが、それよりもはるかにインパクトのある作品を見てしまったのでご紹介します！
それが『ダラス・バイヤーズクラブ』です！
間違いなく良作です！

舞台は1980年代のアメリカで、当時ではエイズの原因は同性愛男性(ゲイ)であるとされていました
なぜならアメリカで最初に発見された感染者がゲイだったり、感染者に同性愛者が多かったりしたからです！
(現在ではエイズの感染経路は血液・精液・膣分泌液・母乳だと判明しているのでゲイが絶対的な原因ではありません)

なので、エイズに感染したらゲイだと周りから思われてしまう世の中だったんです
そんな時代でテキサス州ダラスというロデオ(牛に長い時間乗ることを競う競技)が盛んな地域の1人のカウボーイが突然エイズと関わることになり、そのエイズに対する偏見や、製薬会社や政府の遅い対応と戦っていくわけです！

僕はこの映画を今年のアカデミー賞で知り、『カウボーイが難病と戦う』くらいの情報しかなく、『カウボーイやらオカマやらが出てくる、なんだかおかしな映画』くらいにしか思っていませんでした
しかしそれだけにしては、映画界からの評価が高い映画で、なんだか気になるんで見たんだけど、これがとてつもなく良い映画でした

まずストーリーなんだけど、信じられないことに実話を元にしてるんですよ！
ロン・ウッドルーフっていう人が
(↓ロン・ウッドルーフ)

エイズ感染者のために(というか映画中ではお金と自分のため？)、社会と戦うんですね～
そのために作ったのが『ダラス・バイヤーズクラブ』なんです！

その活動はほとんど違法、ていうか完全に違法？なんだけど、そこまでしなければいけない理由は当時の公的機関や製薬会社が動かなかったり、エイズの発症を抑える新薬をすぐに出さなかったり、出したとしても少量だったりしたんで、エイズ感染者たちは対策もないまま苦しんでいたんです

そんな社会で違法にしろ、どんな方法でもエイズ感染者を救いたいという主人公ロンが描かれています！
その方法が法律の網目をくぐった手段で、本当に現実に起きたなんて思えない方法なんで、僕的にはドキドキしながら見ちゃいました！
(当時はダラス・バイヤーズクラブのような違法な方法で治療薬を売買していた組織がいくつかあったみたいです)

法律を無視してまで誰かを助けようとしてた人がいたなんて驚きです！
それを知るだけでも、この映画を見る価値はあります！
そういった意味で、この映画は歴史を学べる教科書のような素晴らしい作品です！

んで、基本的にはエイズ患者を救うという感動的なテーマなんだけど、薬物とか暴力とか性の描写とか出てきて『きれいごと』では済ましてないところがリアリティがあって僕好みな作品です！
人生なんて辛いことばかりですから、キレイに描いていてはつまんないからね！

んで、この主人公のロンという人物は根っからの昔かたぎな性格なんで、ゲイに対しては非常に差別的です！
そのロンが、エイズの原因と信じられていたゲイに対して少しづつ意識が変わっていくところも見所です！
でも最後までゲイが好きなわけではないんだけどね

そして、テンポ良く進む違法というスリリングなストーリーを俳優陣が見事な演技で表現しています！
特に凄いのが主演のマシュー・マコノヒーと、

ジャレッド・レトです！

まずマシューだけど、この人は爽やかスマイル100%で身体がマッチョの

いかにもナルシスト野郎なんですが、この映画で薬物中毒でありエイズ患者でもある人物を演じるということで、かなりガリガリになっています！

(別人やん！)

役者は見た目が変われば良いというわけでは無いけど、マシューの演技は喧嘩っ早い主人公ロン・ウッドルーフそのものでした
ものすごい演技でした！
そして、もう1人凄かったのがジャレッド・レトです！

ジャレットもこの映画でエイズ患者のゲイを演じるにあたり、13キロ減量したようです！
その変わりようが、これです↓

これです↓

これです↓

ジャレットは減量と女装しただけではなく、手振りそぶりが完全にオカマでした！
とても女性らしい演技なんです！

(このシーンが僕のBestシーンでした！ジャレットの笑顔に心がにじみ出ています！)


このロンとジャレットの物凄い演技が自然過ぎて最高ですね！
見事としか言いようがありません！
だから今年のアカデミー賞では、この2人が主演男優賞と助演男優賞のダブル受賞を成し遂げたのです！
文句無しですね！

そういうことで、実話を元にした感動的なストーリーと、2人の物凄いキャラ作り・演技が見応え十分な『ダラス・バイヤーズクラブ』
もの凄く良い作品ですので、ぜひご覧ください！
今のところ、今年見た作品で1番の映画です！
それではまた次回！
たぶん『LIFE！』です！
さいなら～！
おしまい。



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