映画評論家・町山さんのネタバレあり解説
ロバート『だから、このかんそ~を絶対読まなきゃいけないんだってば!』
この映画の良いところは大きく分けて2つです!
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『2つあるのじゃ!』
1つ目は麻薬の世界を生々しく描いていることです!
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南米では『麻薬カルテル』と呼ばれる、麻薬の製造・売買を行う組織があります!
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有名なのはコロンビアにあった『メデジン・カルテル』で、ものスゴい巨大な力を持っていて、組織の収益は1カ月あたり最大6000万ドル(ざっくりと60億円!)、合計で最大280億ドル(2兆8000億円!)の資産を持っていたそうな!スゴいっ!
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もはや、警察とかじゃ止められないほどの資金力を持っています!
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(麻薬カルテルの皆さん)
その圧倒的な資金を持ったカルテルで作られた大量の麻薬は、無数のルートによってアメリカに運ばれ、若者から成人までの様々な麻薬中毒者に原価の何倍もの値段で買われ、その莫大な売上によりカルテルがさらに巨大な組織になるのです!
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『そういうこと!』
こういった風に、麻薬カルテルが巨大になると、その国の警察や軍隊など、本来は麻薬を取り締る側のはずである国の組織も、賄賂や脅迫により麻薬カルテルに操られるわけです
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そして、その資金によって武装するカルテルはまるで軍隊のようで、対立した相手を簡単に殺します!
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実際にメキシコでは、ある市長が誘拐され殺されています!
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そういった麻薬の世界をとてもリアルに描いている作品が『トラフィック』という作品なのです!
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(麻薬組織の捜査で押収された無数のライフル
)そして、この映画の良いところの2つ目は、複数の登場人物たちが絡み合うストーリー構成が絶妙過ぎるんです!
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国家に匹敵するほどの巨大な組織である麻薬カルテル
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そのカルテルから流れてきた麻薬を売りさばく売人たち
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その売人から麻薬を買ってしまう麻薬常習者たち
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そして、彼らを捕まえようと命がけの捜査を行う捜査官たち
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映画『トラフィック』では、こういった麻薬の密売ルート上のいろんな立場の人間が登場してきます!
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麻薬捜査官や麻薬の売人、麻薬常習者、そして彼らの家族
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そのいろんな登場人物たちが絶妙に絡み合うストーリー構成がとっても素晴らしいのですよ、『トラフィック』は!
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(もはや、主人公が誰なのか分からなくなるくらい、それぞれの登場人物たちの視点を中心に描かれています!
ちなみに、『トラフィック』とは運送とか、取引という意味で、まさに麻薬密売ルートを表しているのです!)
(さらにちなみに、ロバート判事が活躍するワシントンなどは青色く、ハビエルが活躍するメキシコは黄色く、ヘレーナが生活するカルフォルニアはコントラストを強めにと、それぞれの舞台で映像の明るさや色彩を変えて撮られています。舞台が変化した時に観客が迷わないようにするためらしいです!
)数多くの登場人物たちの中で、僕が一番『この役、良かったなぁ!』と思うのは、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが演じたヘレーナです!
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(かわいそうなヘレーナ。)
このヘレーナは、危険なことを知らなそうな、とても純粋で無知な女性で、麻薬売買に全く関わっていなさそうなのに、実は関わっていて、そして、さらに関わっていき、終盤ではドップリと関わっていきます!
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『麻薬をよこしな!』
他の登場人物たちは麻薬捜査官や麻薬の売人など、直接麻薬に関わる人たちなんだけど、ヘレーナだけは麻薬をよく知らない、普通の人でした!
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最初はね!
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そんな『普通の人』が麻薬売買の危なく黒い世界の中に突然入ってしまい(というか、もともと入っていたんだけど、本人が気づいていなかった)、とても苦しむのです!
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『わたし、苦しんでいます!』
麻薬の世界を描くなら、麻薬に直接関わる捜査官や売人だけをを登場させるのが普通のストーリーです!
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しかし、『普通の人』ヘレーナが麻薬に深く関わっていくことで、麻薬の怖さ・恐ろしさを『普通の人』である観客たちにリアルに体感させています!
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『普通の人』ヘレーナという登場人物は、映画『トラフィック』の中で、ストーリーの味を少し変化させるスパイスとして、とても効いているのです!
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『効いてなかったら泣いちゃうんだからね。』と、嘘泣きをする女優キャサリン
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(ちなみに、キャサリン・ゼタ=ジョーンズと、『トラフィック』で麻薬撲滅担当のロバート判事を演じたマイケル・ダグラスは夫婦です!
夫婦で仲良く映画出演なのです!
そして、本当に妊娠していたキャサリンは、妊婦としてそのまま映画に出演しました!)
んで、ヘレーナ以外にも濃厚な演技を魅せる役者が勢ぞろいなのです!
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この人も良かったし、あの人も良かったし
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ほんとに素晴らしい役者がいっぱいなのです!
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その中でも圧倒的だったのは、メキシコの麻薬捜査官ハビエルを演じたベニチオ・デル・トロ(通称・トロ様?)です!
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『俺がトロ様だ!』
トロ様はこの作品でアカデミー助演男優賞を受賞し、英語以外の言語を話す役柄での助演男優賞受賞者は史上4人目、プエルトリコ人の俳優としては史上3人目だったらしいです!
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何ともワイルドな風貌で、生々しい演技を見せるのトロ様は、2004年に来日した時に熱狂的なファンに腕を噛まれたらしいです!
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『腕、噛まないでください!』
ちなみにトロ様は、『トラフィック』で映画界の地位を不動のものにしたスティーブン・ソダーバーグ監督
とは、キューバ革命を成功させた革命家チェ・ゲバラを描いた2つの作品『チェ(28歳の革命 / 39歳 別れの手紙)』で再びタッグを組んでいます!
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(チェの映画2作。
こちらは20世紀最大のカリスマと呼ばれるゲバラの人生を学べる映画になっています!)
そんわけで、ご紹介した『トラフィック』
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リアルな麻薬の世界を巧妙なストーリーで描く傑作です!
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ぜひ、お楽しみください!
![[みんな:49]](https://emoji.ameba.jp/img/user/an/ankology/707.gif)
そいじゃあ、今日はここいらで!
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さいなら~!
![[みんな:51]](https://emoji.ameba.jp/img/user/si/siduka02/1110.gif)
おしまい
![[みんな:52]](https://emoji.ameba.jp/img/user/su/suisei-rocket26-basara/244.gif)
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