帰国生の主砲は英語であり、英語は難関校以上の受験では必要とされることがほとんどで、英語を含む受験形態が帰国生入試の主流と言えるでしょう。
しかし、副砲２科目(国算)の火力がある程度強化されると、国算２教科入試を受験できるようになり、受験の幅は広がります。国算が得意だが英語がダメという帰国生であれば、副砲２科目を中心に強化して2科目受験をねらうというのはありえる戦略と思っています。
娘
の場合は英国算の中位バランス型でかつ早期帰国しないグループでしたが、帰国生の中の位置取りとしては、英語よりも国算の方がわずかにできる感じがしていました。算数は大体Yで60、国語は4-5年生のころは60超でしたが6年生の始めのころは40台に落ち込み、直前期はYで60まで回復しました。そこで、３教科をメインとしつつ副砲２教科の入試も視野に入れて入試日程の編成を行いました。そして上位校以上の本番でも、２科目受験では娘の副砲は火力全開、敵艦隊を次々に撃沈する結果となりました。勝率は想像していたよりも高かったと思います。副砲を強化すればもはや主砲にもなりうるということですね。
２教科入試の中でも、広尾学園小石川SGの体験について記載したいと思います。広尾学園本体とどちらを書くか迷いましたが、印象深かったのは小石川の方でした。似ていますので、結局両校向けのご参考です。
広尾学園小石川は広尾学園の姉妹校として今帰国生から大人気の新興校です。Nの偏差値は59(女子・2/1午前)、Yの偏差値は58(女子・2/1午前)で、三田国際と同じく上位校に位置する新興校です。
帰国生の入試はAGとSG/本科に分かれており、AGは英国算、SG/本科は国算２科目の受験となります。こじんまりした校舎ですが、文京区のとても環境の良い閑静な住宅街の中にあります。入試本番は外人の先生がたくさん出迎えてくださり、校長先生直筆の受験生への応援メッセージもありました。
そして松尾校長先生のこのメッセージは今改めて見ると、大変良く分かる。少なくとも私には、受験勉強の毎日は「いづれの日も輝いて」いる思い出ですし、娘も「あの時はがんばったなあ」と今遠い目をして自分で言っています。
「夢しか実現しない」って・・・。思考は現実化する、というやつですね。すごい言葉じゃないですか。
活気のある学校、生徒に寄り添う魅力ある学校と思います。
受験直後の娘の感想。
寒かったので、面接を待つ間は近くのレストランでご飯を食べながら話を聞きました。
算数：ごめんなさい。。。細かいところは忘れました。
図形の問題が出たと言っていたような・・・。（そりゃ一問ぐらいは出るよね、という突っ込みが聞こえそう。。。）
ですが、割とできたし難しくなかった、と言う話ではありました。
国語：「そんなに難しくなかったよ。でも一つ知識問題が分からなかった。」
「どういうのが出たんだ？」
「真ん中が四角の空欄になっていて、上右下左に漢字があって、全部に共通する真ん中の漢字を答える問題。ねえねえ！周りがこの４つだったら、何が入るのか分かる？」
「簡単じゃないか。こんなんも分からんのか。」
「一問一問が命取りなんだぞ」
「しようがないでしょ！もうパパとはテストの話しない！」
(午後の面接もあるから機嫌を損なわないよう、これ以上は突っ込まないようにするか・・。)
「そんなに不機嫌にならずに、好きなものたくさん食べなさい。」
「日本の食事はアメリカより美味しいですぜ、娘ちゃん！」
「うん！ハンバーグにする！あとデザートも！」
「面接前に食べ過ぎるなよ。」
(面接前だってのにどんだけリラックスしているんだ・・・。強靭過ぎる。。)
（面接終了後）
面接：「英検の資格について聞かれた。あと、中学校に入っても英語勉強したいって話して来たよ！日本語の面接！でも外人の先生もいる！」
「そしたら先生は何て言ってたんだ？」
「外人の先生が「すごいですね！」って言ってた！
」
「そ、そうか。ならば良かったな！(英語がんばります！すごいね！というのもずいぶんあっさりしているな。というかそんな会話だけのわけないよな・・・。)」
全般：「全体的にどうよ？お前は帰国生入試という範囲の中では英語より国算の方が比較的できるんじゃないかと思っているのだが。帰国生の英語のレベルは一部の人は半端ないからな。」
「できたと思う！合不合とかよりは簡単だったかな。」
「でも結果はどうなったか分からないなあ。一般入試ですごい学校を受ける人もいたみたいだし。そんな話してた。」
「そうか。ネット情報なので信ぴょう性は不明だが、四谷でSコースとか、偏差値65ぐらいの人も落ちた事例があるらしい・・・。結局英語でもすごい人にはかなわないが、国算も上には上がいるということか・・・。」
記憶の範囲で言えることは、国語は、漢字・熟語知識問題が出題されています。知識は熟語関連が昨年は出ています。↓たしかこんな感じの真ん中に□があるよく見るタイプの知識問題が出題されたと受験直後に聞きました。
そして、算数も国語も比較的易しいとの印象。
広尾学園も広尾学園小石川も、２科目受験の場合、受験者の国算レベルが高く一般入試並みの準備をしている早期帰国組が多くいます。しかし、問題が多少易しい分だけ差がつかないはず。それを認識して漢字・知識、計算などの基本問題を落とさないように万全の態勢で臨めば勝機はありそうです。
２科目入試の受験者層の話・分析を次回！
副砲２科目火力全開！
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