
出て行って張り切る日程を終えた途端、時間の隙間があれば早速新参者の手入れ。エプロン作業台を準備して、スチールウールで指先を金切り臭くするのを覚悟して始めた。
いつもの様にこれでシャフトやヘッドのクロームを磨くのが手順。セルにはいくつかの番手に浮きが見られ、これはヤカンの蒸気で戻してみるのがいつもの事。固着していないと良いのですが、結構汚れているものもある。
検証の結果ではありませんが、ペナのモデルと言うとセルに黄色が使われているものが多い。かなり前に横文字流通で見かけたクラシックセルは、スタイル別にマクレガータイプとか、ホーガンカラーとか分類されていて、その中にはペナスタイルと言うのもあった。それがやっぱり黄色を使ったセルだったんだな。まあ、オリジナルとして大事に浮きを戻せたならネイルリムーバーやパーツクリーナーを使ってクリーンナップを試みます。ここの所グダグダネタと言えばグリップで、状態を確認するなら、オリジナルの状態が悪くない。レザー巻きの名残のほぐれ留めのパーツがシャフトに落ちてきますが、この頃なら石油成分の関係なのか、残った機能は悪くなさそう。減りも見えないことから、亀の子たわしを使って石鹸洗浄。
さて始めてみるなら、当初はお手入れが楽しめそうな程度と見えていたのが意外と簡単に、と言うかお手入れを楽しもうとしていたブログ主からすると期待していた手応えも少ないままにクロームが蘇った。今でこそ、海外流通もあったことからアジアモノではないと判断したところ、蘇ったクロームの艶はまさにアメリカンクロームに見える。
つまりはアメリカンマッスルカーのホイールやデコトラのゴテゴテクロームと同じ。ポッテリした印象の分厚いクローム層に守られて表面に浮いた錆は簡単に除去できた。フェイスの錆も傷から浮いた赤錆で、気になっていたピッチングウェッジのフェイスも同様にスチールウールで除去。
ただ、アマチュアが使ったこうしたモデルの常として、5番と7番にはフェイスの深い使用痕に錆が浮いている。その場所はヒール寄りで、ちょいと低いものの、どこで打つのが楽しいかご理解のあった方が使っていたのかも知れない。シャフトの曇りも万能なスチールウールで艶を取り戻し、思ったほど程度が悪くない状況が分かった。ついでにこうやって撫でまわしてみるなら、多くの番手はあまり使い込まれた状態ではない事も判明。時代的にも軟鉄物と思われますが、ソールに使用痕が少しだけ見えるのは前述のように5番と7番程度で、他はほとんどない。グリップに擦り減りが無いのもそんな状況だったからなのかもしれない。ついでに、先んじてセルもスチールウールで汚れを除去してみる。削ることで曇ってきますが、これは後でネイルリムーバーを使ってひと拭きすれば艶が戻るはず。
その前に浮きを蒸気で戻さなくてはなりませんが、これも過度に蒸気に当てると真っ白に変色しちゃいます。とりあえず、万能スチールウールで一連の作業を楽しんでみたら、あっという間に時間が過ぎてしまった。と言っても短い間でしたが、思いのほかワクワク感が湧いてきます。パワーライズド・バイ・ペナとあるオリジナルシャフトは初めのステップまで結構長く、シャフト硬度が2とあって弾きの機能がありそうな気配。ちょいと気になったのは、物品税証紙の張り方がかなり乱暴な事。斜めに巻いてあるものも多いし、シャフトバンドとの間隔もまちまち。以前オリジナルを制作していた工房さんに聞きましたが、この証紙を張るのが一番面倒だったとのコメントがありました。ついでにこの証紙があれば83年に以前のモノと分かるらしい。現実的な物品税の廃止は89年までだったと思いますが、証紙の省略が出来たのが83年と言う情報がある。さて、お湯を沸かしてセルを戻してみますかね。