
断ち落としと言うと、老舗菓子メーカーのカステラ。端っこのヘタが結構いけるし、何しろ形の整った製品よりは格段にお手頃。バウムクーヘンの断ち落としもたまらん。一番外の外輪にある白くて甘いグレーズが、小さい断ち落としにはこれでもかってほどかかっていることが多い。
ブログ主はアルコールも好きですが、そんな甘いものも好み、時々浅草に行けば粟ぜんざいの話も出る。無くなってしまったアンジェラスの白や黒も好んで頂いたモノ。そっちは断ち落としではありませんが、早速始めてしまったミズノのトラッド、二鉄のグリップ交換に断ち落としがあった。時間の隙間が偶然やってきた時に、まだグリップがぁ…、とならんように準備しておく。本来、おじさんはもうお眠の時間のはずでも、グリップ交換も1本だけならサクサクッといける、ってんで始まったのです。現状観察するなら盛大なひび割れ状態で、カサカサ乾燥のスイングライトと同じ状態。だとすれば、剥ぎ取り作業には粉々との格闘を覚悟せにゃならん。お腹エプロンの作業台で粉々を拾いきれるかどうか。風呂上がりでありながら、乗り掛かった船。桟橋と船のそれぞれに足を置いておくわけにはいかん。船はどんどん桟橋を離れるわけで、落水しちゃいかん。ってな、言葉遊びは置いといて、カッターで切り裂きを二筋。これだけで、粉々が拡散し始めた。切れ目を目安にペンチで挟んで劣化グリップが弾けない様につまんでいく。
切り裂いた筋がグリップエンドまで下巻きテープが見えるようになればこっちのモノ。それでも粉々は盛大に手元のエプロン作業台に溜まるのですが、飛び散ることなく剥ぎ取ることができた。剥ぎ取ったグリップもデータにある通り、まるでアマダイの松笠揚げ状態。これだけ表面が粉砕し、粉と化したのであります。ん~、この冬はグジの西京焼きを頂く機会がなかったなぁ、ってのは置いといて、これで天下のミズノ様のグリップ挿し作業の片鱗が見えてきます。
縦張りにされた下巻きテープはほとんどグリップ側に残り、シャフトにテープは残らない。こんな状態は職人工房さん言わせると、両面テープを張る前に十分に脱脂された証だとの事。さすが天下のミズノさん、ッと思ったのですが、残ったテープを除去して、脱脂しようとしたのですが、バットエンドが断ち落としたままの状態だった。鋭くバリが残ったままで、これにウェスがひっかかると切れちゃうほどのバリ。へぇ、ミズノブランドのこの頃の作業ってのはこんなもんなんだと思っちゃう。80年代には既に巨大船団に例えられたブランドでも、フラッグシップなら丁寧な仕上げがされたのかもしれませんが、普及版はそんな程度の作業で出荷されたのかも知れない。このバリは驚くほど酷く、金ヤスリで均してみてもなかなかスムースにならない。夜分に不気味な音を出しながらする作業は気も引けるのですが、来るべき突然の時間の隙間に向けて断行。
しかし、このバリは丸鋸で切断してそのままってな感じです。コンポ屋の街工房でも、シャフトの長さを調整する際には、切断後に必ずバリは取るのが普通と思っていました。きっとメーカーとしてはユーザーの手に渡ったとしても問題にはならないと判断している部分なんでしょうね。ここで思っちゃうのは、フラッグシップのモデルならユーザーはグリップ交換してまで使用するわけで、作業する工房主やユーザーがその仕上げを直接目にすることがある。ならばブランドの信頼を守るためにも手間もかけようというもの。するてぇとこのトラッドは、グリップ交換してまで使おうとするユーザー向けではなかったのか、ってな邪推が湧いてくるのでありました。引き続き詳細を探ります。