
ブログ主世代では知られた事でも、現代のほとんどの方々には知られていない事って多いもの。
昨年まで協会の副会長を務めた男子プロが若かりし頃にバックに挿していたのはゼロ番アイアン。それくらいはきっとご記憶の方も多いと思います。そのフォルムを見た事があれば今時で言うユーティリティーであって、アイアンじゃないってのは今回ネタではありません。
特徴的だったのはヒールがシャフトよりも内側にデザインされて、大げさに言うならT字パターみたいなフォルムだった。カーボンアイアンにもそんなフォルムのモデルがありましたが、あえて言うなら、このシャフトの内側にブレードがデザインされているモノをアンダースラングと呼んだようです。この効能は打点がシャフトに近くなることでコントロール性が格段によくなるとの事。多くの球を打つ競技で道具を使うスポーツではラケットにしろバットにしろ、手や腕の延長線上に打点のあるモノが普通。それがアンバランスに片方にだけずれているというのはゴルフしかないらしい。
アイスホッケーのスティックはパックだから球技じゃないとしておいて、グラウンドホッケーは柄の先のセンターにネットがある。人間工学的にも唯一歪な道具を使うのがゴルフという事らしい。元始の初めて物語はケネススミスのようですが、打点はシャフトに近い方が人の感覚的に扱いやすいのは間違いない。
ヒールを飛び越えてウェイトが配分できるなら打点はシャフトの延長線上に近くなるわけで、言い換えれば重心距離が短くなるわけだ。現代ではルールによってシャフトの内側にブレードがはみ出すのは何ミリ以内と規定されているようですが、まさしくそれはクラブとしての革新的な機能を有しているという事。
マクレガーを愛用していたニクラウスは工場出荷の状態ではかなりアップライトなモデルを好んだわけですが、短い番手はそれをフラットに曲げていたという話もある。するてぇと、アンダースラングというフォルムになり、フェイスがヒール側に飛び出すことになる。これはアイアンに限っての観察であって、ウッドなら現代チタンも、クラシックパーシモンもシャフトがフラットに挿されるならこの数値は大きくなる。パーシモン時代にはソールにシャフトが貫通しているモデルも多くあって、ソールを見るならその度合いを視覚的に捉えることができた。
ついでに昔のウッドが初心者にうまく打てないのは、ヘッドの強度の都合でプログレッションがすんごく大きい事。これもソールに突き抜けたシャフトを確認することで打ち易そうなものを選ぶ事も出来た。ただし、ウッドの場合はほんの数センチ、あるいは数ミリでも打点を遠くへ置くことで遠心力が上がり、ヘッドスピードも増すという経験則があった。アイアンでも距離を求めるのはアマチュアの常ですが、腕達者はそんな必要もないわけで、操作性を重視。アンダースラングってのは、その工夫の一つだったわけだ。まぁ、ブログ主世代ではゴルフをする者の憧れはドローでぶっ飛ばすこと。
現代と違ってフェードってぇのは当たり損ないの印象だったわけで、ホーガンモデルではフェードでラウンドという一般的なイメージがあった。この趣味で情報を集めてみるなら、輸入元がメディアと結託して国内販売のために作り上げた虚像だったのですが、当時のそのイメージから、まだフェードでマネジメントする思考回路を持たないブログ主は敬遠したブランドでもあったわけ。いわゆる食わず嫌いはこの趣味で解消されましたが、確かに扱いやすいモデルが多い。現代ではブレードを遠くへ置くトレンドですが、ま、そんな時代もあぁったねと、話せる日が来たわけです。