
結局レンジに持って出た後にはよくあるパターン。こりゃグリップがぁ、ってのはいつもの事であります。が、今回違ったのはやたらと滑るグリップに齢を顧みずに力感を込めてしまった事。おかげで左手の中薬小指を軽く握るだけで手のひらに近い関節の筋肉に痛みが走る。グリップ的にはこれが筋肉痛とするなら、間違ってはいない力の使い方です。
ただ、早々に帰宅してグリップ交換と意気込んではみたものの、グリップ交換ってぇのも意外と力技。グリップに二筋、カッターで切り込みを入れて、スイングライト系のグリップに限ってはペンチでコンビーフ開け。コンビーフ開けってぇのも通じない昨今なのはちょいと前のネタですが、きっかけをつかむにもペンチを使う。これが爪や指では無理なのが劣化グリップです。
ペンチでつまんでグルグルと巻き取って剥ぎ取る。マクレガーのロゴ入りグリップは見た目の劣化は程ほどで、石鹸で洗浄したなら飾りの白いグレービングは鮮やかに蘇りました。でも、柔軟性については30年の歳月で推して知るべし。ついでに、これだけ年月を経たラバーグリップってぇと、親指側のグリップは潰れて薄くなっていて、その裏側は厚かったりする。だもんで裏側からつまむのですが、いつものスイングライトだとこれが千切れるのが普通。でも、このグリップは千切れることなく簡単に巻き取れた。巻き取り始めると表面の劣化部分が粉になって飛び散るのですが、当然新聞紙を広げて作業したところで、このグリップはそれほど粉が飛び散らなかった。するてぇと、一般的なスイングライトとは違うグリップ機能とは別の柔軟性がまだ残っていたわけだ。
ついでに下巻きのテープはしっかりとグリップ側に張り付いてシャフトにはほとんど残らなかった。両面テープは紙の材質でしたが、もう少し新しい時代のテープだと、ノリはカサカサに乾いてベタつきも残らないものですが、シャフトにはしっかりとノリ成分が残っていた。これもそれぞれの素材がその時代に必要と思われた機能を持たせた結果。不要な部分が時代とともに省略され、コストも工夫されるものですが、当時なら白ガスといわれた石油系燃料、たぶん灯油だったりしますが、それを溶剤に使って挿されていたのですね。これも現代ならパーツクリーナーでシューッとやれば、即座に除去できて、その場で乾いた。結局、覚悟したほど力技ではなかったというのが実際で、ベタついたシャフトを清掃するにも鼻歌交じりの作業。
んで、グリップの下に現れたのは、バット側にはクロームが載っていない仕上げ処理。切断面は綺麗に仕上げられているようです。90年代の国産メーカーのモノは時にアジア組み立てになると雑に仕上げられていることもある。シャフトはシャフトメーカーからの納入品ですから、そこにはクローム仕上げは必要ないという判断はシャフトメーカーとブランドで合意された一般的な事だった時代なんでしょう。当時ならシャフトの差し替えなんてのはプロの仕事であって、街工房も限られていた時代。今ではリシャフト用のシャフトがチップからバット側まですべてが露になって販売されている時代ですから、一部にメッキが載っていないというのはユーザーとしては品質を疑うかもしれません。これも時代ですかね。
気になっていた左手は結果的に酷使することなく、剥ぎ取り終了。夕食後でも掃除機を持ち出す必要もなかった。これに挿す予定なのはKNLYの飾りのないラップタイプ。3番からPWまでという8本てぇのはいつもの10本よりはサクサクの作業かも知れません。それでもおじさんも無理はせずに日を改めて、楽しい作業は残しておきます。