Nakamura Persimmon
台風は幸いにも周囲に大過なく遠ざかった。欧州で暮らした時には、霧に困惑したことがあったものの、台風並みの荒天の記憶はない。その環境では訪ねるでもなく生活する街の中に残る多くが中世からの遺跡や名所旧跡にその由来歴史に興味を持ったもの。メジャーな観光名所ならいささか違和感も残る日本語の案内があることもありますが、それはかなり稀だし、現地に生活するものがわざわざ行くところではない。日本からの客人が来れば案内もしましたが、多くは観光ルートには乗っていない。
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現地のちょっとした所用でクルマで移動をすると。ナビなどない時代の事、経路を確認する地図にはガイドブックにはないお城とか要塞跡、教会やら景色の良いところがマークされ、時間が許せば立ち寄ったものです。そんなところには地元自治体や維持団体が案内する現地語の解説ちらしがあったりする。ドイツなどは大きな遺構には必ずガイドツアーがあって、時間ごとにドイツ語と英語のツアーがあったもの。そんな時にあればよかったかなってぇのが高校の世界史の教科書。案内チラシやガイドツアーでところどころに出てくる聞いたことのあるキーワードに記憶を辿る。特に中世から近世のモノが多く残っていて、建物の様式や装飾、時に教会のステンドグラスのストーリーにもそんな歴史が反映されていたりする。音楽の歴史でもモーツァルトをはじめやっぱりドイツですが、ワグナーのストーリーを知ると浦安の夢の国のお城が真似たノイシュバンシュタイン城を見て回るのが面白い。
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ネタで言うならこれは歴史の話で、過去の事実なわけですが、今時にはこの歴史認識ってぇのが国によって違うなんてぇ事もあり、単純ではないようです。ってぇ事で、ネタの教科書はパーシモンウッド。ウッドヘッドはこうあるべしという標準的な製品と言うのがレンジへ持ち出したナカムラウッドだったのです。それもモダンパーシモンとして、クラシックなフォルムから扱い難さを極力排除した工房スペシャル。フェイスが厚いわけでもなく、トウ側が特に高いわけでもない。
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ブログ主的には時に個性のないモデルという表現もしてきましたが、屁理屈で言うならスチールシャフトのパーシモンと違って、あまり好まないカーボンシャフトを久しぶりに振り回すことでまた違った印象だったわけです。ヘッドには特徴を読み取れないままでしたが、調子が良ければスチールよりもドロー目の球筋を出すのが楽だった。軽くなればヘッドスピードが上がるはずですが、特に距離が伸びるというわけでもなく、きっと当たり損ね。かなり以前にハゲプロにいただいたコメントでは、このころのカーボンだと少しくらいのミスショットもカバーしてくれるものとの事だった。
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このナカムラパーシモンはそっち。個性を主張しないヘッドのフォルムで、カーボンシャフトを素直に振り回すなら大けがすることなく楽しめる。最近の記憶はありませんが、コロナ前の調子が良い時なら無個性の面白くないパーシモンと片付けていたかもしれません。でも、この日の印象では球筋が操りやすいカーボンシャフトのパーシモンも悪くないよねぇってぇ事になる。確かにスチールシャフトは個性の強いモノばかり持ち出していましたからねぇ。パーシモンに限って、ちょっとだけ目線を変えるレンジになりました。