persimmon woods
昨日は地下鉄のエアコンから冷風が噴き出していた。天気予報を忠実に理解し薄手のコートで出かけましたが、いつもの座れるダイヤに乗り継ぎ転寝にまどろんでいたら、首筋がうすら寒い。思わず襟を立ててコートの一番上のボタンも閉めてみた。それでも寒い思いをしましたが、下車して街に上がれば今度は生温かい。
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少し歩けばうっすらと汗をかくのですねぇ。これが齢を重ねた体には結構きつい。帰りの地下鉄のエアコンはちょうどよかったのですが、今度はバスのエアコンが暖房。窓際に座りましたが、思わず窓を開けちゃいました。今でこそ、その場にとどまるならエアーコンディションが快適かもしれませんが、いろいろ移動するとなると体を環境に合わせなくちゃならん。外国からの観光客はすでに半そでだし、一方でコートを着込んでいるものもいれば、スーツの上着を脱いでワイシャツ一枚のサラリーマンもいる。今後の予報じゃまた雪なんてぇ話もあるわけで、三寒四温のこの季節でも、20度超えと雪模様なんて温度差は普通じゃないねぇ。
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ってんで、このくだりに趣味に通じる話がある。ちょいとだけ古いメディアをトイレの中での読み物として取ってあるのですが、ここにシニアプロたちのコメントがあった。昔はクラブに合わせて振るのが普通だったよねぇって。クラブにナマリを張って調整するって記事の一部でしたが、それはおまじないとでも言うレベルと理解しておられる。
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せいぜいバランス調整といったところで、張る場所で球筋が変わるなんてぇのは暗示でしかない。んで、当時のパーシモンは製品として同じように見えてもそれぞれが微妙に違っていたってぇ事。今のブログ主の手元にはたくさんのパーシモンがいるとはいえ、同じモデルが数本なんてぇのは稀なこと。同じモデルでも違うというのは経験したことが無いかもしれない。
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違うモデルが違う打ち方なのは当然の事として、当時のプロはメーカーが持参した同じモデルの中から、最も自分に合うものをトーナメントに使ったと言います。その数本の中でも同じものは二つとなかったという事なわけだ。そんな逸話はニクラウスの945で有名ではありますが、そのヒールには無残にもひびが入り、何度も修復を重ねながら使い続けられたという話。
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メーカーとしては新しいものを提供しようにも、使い慣れた945に変わるものはなかったという事なんですな。これを自分勝手に解釈してみるなら、パーシモンを振り回すときには、それぞれに合わせて工夫をするのが楽しいってぇ事。当時に高価な出費をして買い求めたパーシモンなら、それを使いこなそうと懸命にレンジで工夫をしたものですが、単純にフェードしか出ないとか、捕まりすぎてフックばかりなんて程度ならブログ主にもわかったもの。
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もちろんシャフトの違いなんてぇのもありますが、カーボンを好まないのはこの工夫の範囲が際限なくなるからでもある、ってかこれは屁理屈。パーシモンはマスターモデルがあっても、それと同じように研磨するのは職人の手作業。ホンマの創業一族の一人がメディアに語っていましたが、優秀な職人の作業でも、人間である限り、その日の調子、つまり寝不足だとか、風邪気味だとか、お腹が空いているとか、そんな気分の違いが作業にも微妙に影響し、フォルムにも言葉に表せない違いが出るのは当たり前のことだと語られました。
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現代製品なら同じモデルの同じシャフトのクラブなら、製品は均一であるのが工業製品。これがパーシモンの面白いところでもあります。昨今の気候から、こんな話に発展しちゃうのはブログ主の思考回路だけだと思いますが、まだ動きの渋いパソコンで書き留めてみたこの趣味の楽しみ方の一つであります。

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