Akagi Gof Persimmon
無心というのは、何も考えていない事。でも、ブログ主の未熟な経験では、無心と表現されるのは第三者が見た雰囲気を言うことが多いように感じる。無心に座禅を組んでいる体験会の参加者は足のしびれを気にしないように意識を集中しているだろうし、慣れた僧侶でさえ、半眼を保ったところで邪心を消し去る事はできないと言われます。
Akagi Gof Persimmon
何かに打ちこんでいる人を、無心に励んでいると表現するなら、本人は集中して何かに当たっているというところ。現実には無心ではなく、何かに集中している事を第三者が無心と表現する。詳しくは宗教の経典や心理カウンセラーにお訪ねください。ってぇことでブログ主が無心に始めてしまったのは、あるパーシモンのお手入れ。ハゲプロからこんなのがありましたと情報を受け、調べてみるなら老舗工房のモデルと分かった。
Akagi Gof Persimmon
ソールプレートにはゴールデンキャッスル、フライトマスターと読み取れる刻印がある。クラウンにはパーメイカーズ、ダイナミックショットと小さく刻まれている。何しろ特徴的なのはインサートに二本の縦線があって、これは見たことがありません。洋モノの積み木ヘッドにはありそうなインサートですが、ヘッドはソリッド、何だろうと観察してみたらシャフトにアカギとあった。これは聞いたことがあるなぁとベッドサイドの資料をひっくり返してみたら赤木ゴルフという工房のオリジナルモデルらしいことが分かりました。これはまた今後の深くも内容の無い小噺に繋がりますが、だとすればチョイと面白いじゃないすか。
Akagi Gof Persimmon
工房モデルだからこそ時代によっていろんなものがあって、流通したコッピングヘッドから実際に研磨してオリジナルに仕上げた工房から、出来上がったヘッドに調整程度のやすりを入れてホーゼルに穴を開けて注文のシャフトを挿すだけと言った工房もあった。これが赤木ゴルフのものであるとすれば当然前者のモノですが、それを語る前にソールプレートを磨き、刻印に色を挿していました。ついでにヘッドをサンドペーパーで擦って百均ニスを塗り、乾燥させていたところで手にした状態を記録していなかったなぁって思った。それがつまり無心に始めておりましたという事。これを化粧直しして振り回してみたいという一心で、確かに集中して作業を進めた。
Akagi Gof Persimmon
背中がバキバキになりましたが、ネックの糸巻き部分がレジンカバーされているモデルで、一部ではレジンが割れていたりする。ハゲプロから渡された途端に作業手順を考え、自宅に帰り着いたら途端に作業を始めていたというのが小噺。フェアウェイウッドのソールプレートも綺麗になりましたが、ここまで光らせるには結構な時間をかけてみた。手の中に長かった事でヘッドのフォルムも触感で把握できるわけで、シャローバックの打ちやすそうな素性も見えてきます。
Akagi Gof Persimmon
レジンカバーの割れは瞬間接着剤を使うことになりそうですが、天然レザーのグリップにもミンクオイルを塗り込んでみました。本来は塗装作業と並行してするべき作業ではなく、でも、なんだか無心に始めちゃったんですね。ニスを塗り込んで、しばし乾燥という時間にグリップにオイルを塗りたくり、3本に塗り込んだら、また塗装に戻る。薄く塗装を重ねれば、再びグリップの脂。
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後はクリアを重ね塗りするだけの段階ですが、今グリップは脂まみれ状態。ヘッドの塗装が終わってからすればいいのにと思っても後の祭り。無心というのは時に後悔を伴うモノでしょうかねぇ。手にした状態を記録していなかった事もそうだし、でも、やりたいからやったわけで、本音では後悔なんぞしちゃおりませんでさぁ。時間の隙間というより、その作業に当てた充実の時間。いくらか草臥れた状態のパーシモンを手入れするのも、この趣味の大きな楽しみ方の一つです。赤木ゴルフ、調査続行。