結局ポイントキャンペーンに乗せられて、手にしてしまったのがこちらのR271ウェッジであります。知る人ぞ知るウェッジなわけで、でも、大したストーリーもないウェッジ。
時は1967年、ニクラウスのモデルとしてVIPをラインナップに掲げたマクレガーから、もう一つのニクラウスモデルとしてデビューしているのがこのシリーズの様です。キャプランのカタログ本には、1965年のメジャー勝利を記念したモデルで、ドライバーと11番、サンドウェッジにパターというラインナップで、R271というシリーズがリリースされたとある。ま、手にするまでにいろいろ調べてみたところ、4日間競技のトータルスコアを表しているようで、計算するなら17アンダー。数字のモデル名は倉本モデルも264とかの数字がありましたね。
ま、それはそれとして、なぜにVIPと並んで登場したのか。1965年といえば、61年からニクラウスと契約を交わしていたマクレガーにとっては更新時期だったらしい。65年の勝利はアイアンがSS1での勝利であったわけで、でも、ウェッジは明確ではないものの、少なくともSSではなかった。
後のVIPの時には明確ですが、ウィルソンの60年スタッフを使っていたわけですから、このシリーズでマクレガー製のモデルを出してきたのが腑に落ちない。ドライバーやパター、サンドウェッジ、ともにそれぞれの解説が短くあるのですが、このマクレガーではないウェッジを使っていたはずのニクラウスのアプローチを、スポーツライター達は褒めたたえ、そのウェッジをマジックワンド、つまり魔法の杖と称したとある。
あのぉ、それってきっとウィルソンのウェッジの事なんですけどぉ、ってのは今だから言える事。
手にしたウェッジは11番で、いわゆるピッチングのポジションにある番手。特筆するべきことはそんな番手でありながら、ソールはとても薄いことであり、バックデザインには何の仕掛けもないフラットバックであるとされています。
この当時の標準的なサイズとして、ホーゼルも十分に高いし、このバックデザインを観察するなら、相当に重心も高く、グリーン周りでドスンドスンとターフを取るように打ち込まないといかんモデルの様に見える。思いのほかソールはキャンバーになっていて、でも、開いて使えるようなバンスはなさそう。
ま、そこんところはレンジのマットで試してみるとして、1967年のVIPには、バイニクラウスという刻印はありますが、ジャックニクラウスという刻印をそこここに見るようになるのは80年代のミュアフィールド以降の話。
つまり、マクレガー製品でジャックニクラウスのフルネームの刻印がついた初めてのモデルじゃねぇ、ってぇ考えちゃったのです。
そういえば、ミュアフィールドのジャック、Jがもっとスマートで、R271は、このころのニクラウス本人とよく似た丸っこいイメージがある。名は体を表しましたかね。はじめてのチュウ、じゃなくて、初めてのジャック。
“片目のジャック”っている日本語を話せないお姉さんたちを相手に大人の男子が遊ぶお店が昔六本木にありましたが、あれは、直訳すると「目が一つのジャック」で…、っていう話でもない。
60年代のターニーにジャックは登場しないし、68年まではトミーアーマー。ジャックニクラウスのフルネームのサインって、ニクラウスが経営に参画するようになってからのイメージなんだなぁと気が付くわけです。
ンでね、ちょいと前におまけで手にしたトムワイスコフのパーソナルの刻印があるサンドウェッジ。これがR271 のイメージがあると思い込んでいたのですが、確かに時代的には似通ったところがありそう。二人の現役時代にはあり得なかった話ですが、ワイスコフとニクラウスの刻印がある道具を同じバックに挿して持ち歩いてみるなんて面白い。
今の人にはだから何ですが、知る人には違和感ある景色。そんなところをポイントショッピングで楽しんで、魔法の杖を試してみましょう。
えぇっと、アブラカダブラじゃないし、オープンセサミは泥棒だ。そか、テクマクマヤコン、テクマクマヤコン。あれ、ラミパスラミパスルルルルルゥだったか。
