Joe phillips M85J

まぁ、ウヒョヒョなわけで、ジョーのM85Jはスプーンとバッフィーもセットものだったわけです。シャフトはS400で、マン振り大好きなアマチュアにはもってこい仕様。ドライバーのインサートに、何でドットなのかなぁって興味を惹いたのは、このセットもののスプーンとバッフィーが資料通りのアイオマティックだったこともある。今時に実際に見ることのできるアイオマティックは、そのほとんどは白の部分が黄ばんでいて、このインサートの様に30代の喫煙者の歯程度の白ってぇのは違和感があるくらい。
Joe phillips M85J
計算が合いませんが40年以上喫煙をしてきたおじさんの歯の色程度の白しかイメージにないんですよねぇ。新品で買ったM85のアメリカンレプリカも、当時は小学生の乳歯だったかもしれませんが、共に白髪となると若い頃を記憶していません。ン~、結納の共白髪ってなんだったけか。置いといて。

かぁるく妄想の扉を開けてみれば、フェノール樹脂と記録に残るジョーフィリップスのインサート、これ、実は元オーナーさんの気がかりなところで、ペーパーファイバーに交換してみたとか妄想してみた。その根拠にソールプレートの境目の塗装。下手なマスキングで下の色がはみ出して見えているんです。即ち、再塗装されたのではないかという想像。

しかし、ネックのレジ番は、ペーパーが当たった形跡のないコントラストがはっきりした状態で残っています。ってぇことは、ソールプレートはバランス調整かなにかのために一度開けてみたけど、ボディーの塗装はしていないかも。
Joe phillips M85J
クルマの査定なんかをするときには、板金処理の跡を発見することは、中古車仕入れの目利きとしてはとても重要なことです。下手な板金で分厚く盛られたパテは、塗装で仕上げられた後に縮んでくるもの。微妙に平滑じゃない仕上げが見えたら、フェンダー一枚数万円が査定から引かれちゃうもんです。ってな話じゃないか。

スプーンとバッフィーのレジ番と比較してみると、数字は違うし、桁数も違う。勝手な想像で、その頭2桁にある数字が生産年式と考える。これも気がつけば彫のある刻印じゃなくて、張り付けのインレタだ。するとフェアウェイウッドは81年製で、ドライバーは86年製となりそう。普通逆だよなぁ、なぁんて妄想過給機全開中。
Joe phillips M85J
ついでにね、シャフトバンドを見てみるなら、フェアウェイウッドはグリップ側からジョーフィリップスのバンドで、それからトゥルーテンパーのバンド。ドライバーでは位置が同じものの、順序が逆になってる。どっちかだけに物品税証紙があれば、こうした妄想を補完してくれるのですが、そりゃない。

思いつくままに書き留めてみると、ドライバーのインサートにはビスが角に4本、フェアウェイウッドはハの字に6本。インサートのドットを隠してしまうので、ドライバーは4本となったのでしょうが、これも普通逆だろってぇ思うねぇ。糸巻きのシャフト側に見えるセルは、色リングや糸分の段差のついたデザインは同じ。
Joe phillips M85J
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年の資料をひっくり返してみると、ジョーフィリップスの最大の特徴はハンドメイドであることとある。クラウンにマーキングがないとか、塗装の色が微妙に違うとか手作り感満載で、削りそのものも個体によって趣が違うとある。ライン生産の工業製品となったパーシモンの中にあっては、それこそはブランドの味として、各々のプレーヤーがマッチするモデルを探し出して使うモデルであるとされている。であれば、パーツは当時の手あたり次第でもおかしかぁないか。材質が違っていれば振り回した時にわかるかもね。
Joe phillips M85J
テキサスラットラーの探求は休止したわけではありませんが、まずはジョーフィリップスを手にしてみて、その理解が一筋縄じゃ行かないところは偏屈にとって大満足状態。

いろんな資料ではジョーフィリップスって、ウィルソンのデザイナーであって、JPカスタムのJPと理解していたのですが、そこんところもなんだかいろんなストーリーがありそう。
Joe phillips M85J
シャフトバンドには番地まで明記したニューヨークのアドレスが残る。自身に置き換えると、軽々しく個人情報なんかを残すのが恐ろしくなりますが、グーグルマップで現在の様子を見てみよかなんて思っちゃうもんですな。

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