MacGregor VIP 1967

大晦日かぁ。お節も年始もほとんど関係なく、日が昇って目が覚めると、今日も生きてることに感謝する毎日。別に体調不良なわけじゃないですが、暦の区切りで変わるのは、自らのスタンスくらい。今年も数多の幸運に恵まれ、その幸運を自覚しながら、日々をすごすことが精一杯でした。ま、また一つ齢を重ねることだけには偏重的な自覚を持つものです。

昨日良い気分で入札してしまったものが、順調に高値更新され、見送り体勢で安心している暦の区切りの良い大晦日に出てくる話は、これ。セルの話だけで引っ張ってきたモデル。既にお分かりかとは思いますが、茶色のセルと、ターニーテーパーのシャフトってぇことで、マクレガーのVIP1967年のオリジナルだったわけです。
MacGregor VIP 1967
すんごくご存知の方がいらっしゃれば、500セット限定モノという見方もあったかもしれません。ま、シャフトが違いますけどね、このご時世、そっちのほうが希少もの。オリジナルはその年式から、使い込まれていることも多く、でも、投機時代の500セットものは、当時からその目的通り、使用されることも少なく、しかし現状の流通価値に悲観されてそのまま持っておられることでしょう。

ま、そんなグダグダは置いといても、今、なんとなく落ち込んでいます。と言って、手にしたモデルに落胆したわけでもなく、とんでもない負担をしたわけでもない。コストは自身の範疇ものなんで、かなりラッキーなものです。興味にあかせて、既に使いきれないほどのセットを手にしているのに、セルが違うだけの同じモデルに手を出してしまったことで、自身の抑えきれない興味の衝動に落ち込んでいるんです。とんでもなく財布に負担じゃないところが、余計に悩ましい。
MacGregor VIP 1967
ま、そんな気分も、ワインを引っ掛けながら、いい気分で磨き上げて、ワッグルなんかしてみるわけですよ。67年の黒セルと、68年のリシャフトもの、それに69年のスプリットソールとか、71年のリミテッド、ついでに83年のストレンジとか、80年代後半の国産企画の復刻版とかと並べて眺めていると、頭はやけにスッキリと、気分は上々なわけです。こんな光景は写真に収めても、なんの違いも見えてこないわけで、特にセルの色が違うだけなぁんてことで、みんな同じモデルに見えてきちゃうんです。
MacGregor VIP 1967
ところがどっこいってぇことが、このVIPの面白いところなんですが、6ヶ月かけても何とか細胞が出てこない研究みたいなもんなんで、ちょいと視点を変えてみます。

自身のような昭和世代は、メンバーでなくとも、紹介さえあれば名門コースの週末ラウンドが1万円でお釣りが来た時代に芝刈りを始めています。平日なら、聖徳太子1枚のお釣りで、帰りに焼肉に行けた時代。すぐに福沢諭吉になりましたけどね。焼肉はちゃんとしたお店ですよ。繁華街には駐車場がなくて、苦労した時代。コインパークなんか全くなかった。同じような経験をお持ちの皆さんにとって、VIPってぇと、決まってニクラウスのストーリーをご存知です。国産企画だろうが、本国ものだろうが、復刻版としてのVIPを、ワッグルぐらいした経験はお持ちのようです。
MacGregor VIP 1967
これって80年代のクラシックブームの成せる技なんでしょうね。かくいう自身も、おやじのお下がりの69年スプリットソールがとんでもない価値モノかと勘違いしたこともあるし、大手の販売店が蔵ざらいセールで奥の方に隠していたダイヤモンドバックを購入し、これってSSじゃねの、って勘違いしたこともあった。

最近、話のネタに関連してネットの検索もしますが、5年くらい前の先達の皆さんのお話にも、いま自身が理解する情報とは若干違うものの、それぞれのVIPにはやはり特別なストーリーがある。スポルディングも赤トップならそんな背景があるし、ウィルソンもダイナパワーにはそんな認識があるなぁ。バードオンザボールじゃないし、スタッフじゃない。

これは、単純に考えてみれば、どこの企画であろうが、メーカーが当時のブームを察知して、復刻版を出していたモデルに限ったお話ですよ。その当時流にアレンジされて、アメ横でも新品が並ぶし、物によってはディスカウントショップにも並んでいたモデル。メディアも語っただろうし、メーカーの広告もあったでしょう。もちろん、これは自身の経験則。
MacGregor VIP 1967
そんな当時、復刻VIPでラウンドしていたら、先達からVIPって評判よりも重心が低くて、意外と優しいモデルなんだよなぁ、ってコメントを頂く。腕と頭が伴っていない当時は、そんなこたぁなくって、やっぱ難しいモデルなんです、って主張もしてました。しかし、続くコメント、「んじゃ、今時のキャビティにしてみぃ、ハーフで簡単に3-4つ縮まるよ」、ってぇ囁きに負けたわけです。で、手にしたウッドブロスのデカキャビに、これじゃぁゴルフがつまらんと道を外してきたんです。

視点を変えたつもりが、ただの昔話になりましたが、ある意味、VIPってぇモデルは、こんな世代にとって、いろんな意味での原点なのかなぁと思うもの。使うとか使わないとか、投機目的だとか、復刻版で商売だとか、いろんな意味が有る。でね、この昔話には大した意味はないのですが、ここで、茶色のセルの67年を手にしたことによって、黒セルや、リシャフト68年のオリジナルを語るより、数多の存在が認められる復刻の方も面白いねぇって思っちゃう。バックデザインと刻印が似ているってぇだけで、いろんなアイデアが盛り込まれているんですよねぇ。

って、そんな興味を抱いた自身に、また落ち込んでいます。まだ興味続くのかい。もうやめれって。

今年もお付き合いありがとうございました。