ferrule

知り合いからのメールは連絡事項に留まり、広告メールにはクリスマスが踊っている本日。いつものこととは思いながらも、時として季節感を楽しむ余裕を持ってもいいのかなぁてなこと思う夕方。こちらから急にメリクリなんてタイトルのメールを送ったら、きっと速攻で電話が来るだろうな。どうしたんだァ、何かあったのかぁってね。そっちのほうが心地良い関係だと思い込んでいます。

さて、そんな偏屈がする今日の話は、セルのおはなし。水素を生み出す電気分解層のことでもないし、エクセルのマスのはなしでもない。また、言葉で遊んでます。

既にこのセルを見かけただけで、モデルも認識されて、マタかいなって思われる先達がいらっしゃるかもしれません。そっちの方は、山とネタが噴出しそうなんで、改めての話に。
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ま、時として古いアイアンを手にしてみると、セルが真っ白になっていたりします。それにセルが浮いていたり、レジ番が入っているものは回ってしまっているものもありますよね。そんなあたりは、やっぱり光らせたいし、浮きも回りも元に戻してやりたい。手にしたこのモデルが、典型的なそんな状態だったので、時間の隙間に、ちょいといじってみました。

まずは、白く変色しているもの。これは自身には正体がわかりませんが、なんとなくカビのようなものが付着している場合と、セル自体の変色と思われる2つのケースがあるように思います。あくまで経験則でね。素材に違いがあるのかもしれませんが、そんな専門的なことに構うこたァなく、とにかく、オリジナルの景色を取り戻すためには、大した努力も必要無いんです。ただし、これも経験則だし、あくまで古いアイアンに対してのお話。今時のプロダクトに共通するかわわかりませんし、今時というのが、どのあたりのものなのかということもわかりませんので、ご了承くださいな。
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カビのような付着物の場合。こりゃ簡単ですが、繊細です。手にしたモデルを磨き始める時に使うスチールウール、商品名はボンスター。最近では小分けのものが百均にあります。シャフトやヘッドを磨くときには、ありったけの力を込めて、こすった相手側が熱くなるくらいに磨くものです。付着した余計なものをこそげ落とし、しかし、ペーパーヤスリのように、シャフトやヘッドよりも硬いものではないので、素地には影響しない。繊細ポイントはこの辺ですかね。セルの素材は、金属とはもちろん違うので、このスチールウールよりも柔らかいのは確実です。たもんで、力を入れてこすってしまうと、付着したものを落とす以上に素地も削ってしまいます。

もし、結果的にそんなことになっても、その削った範囲は曇る程度、ペパーヤスリほど深くはないので、やっぱり百均のネイルリムーバーで元の光りを取り戻せることが多いのです。ただし、いじくってきた中には、アセトンの効き方が違うものもあり、強烈に溶けてしまって、艶が取り戻せないものもあったり、逆に溶けてくれないで、曇った表面がそのまま残ってしまうものもありました。ってんで、そんなリスクを避けて、優しく擦って付着した異物をこそぎ落とすのです。以前には、軽くペーパーをかけたり、爪で落としたりもしましたが、スチールウールが最も簡便に作業をしやすいかな。ちょいと曇りが出て、アセトンで、ほんとにかぁぁ~るく拭き取いてみるのですが、ここんとこも素材しだい。ウェスにちょいと含ませて、軽く指先で挟んでクルッとヘッドを回す程度ですかね。
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この時点で、よく溶ける素材かどうか、指先の感覚でわかるもんです。74年のターニーマスター、この茶色のセルは強く挟んだら、ウェスが引っ付いちゃった。溶かしちゃったんですよねぇ。黒には少ないのですが、色物だと感覚が違う事が多いと理解してます。んで、この茶色のセルも恐る恐る挟んでクルッと。

いじゃないすかぁ。オリジナルに近い雰囲気を取り戻しました。するてぇとね、次はセル浮きに対処してみます。って言っても、これも大したこたァない。4リッターのヤカンいっぱいにお湯を沸かすんです。ちんちんにね。だもんで、熱湯注意ですが、流しへ持って行って、このセルの全体と、近辺のシャフト、ホーゼルともに熱湯で温めるわけ。裏側も忘れずにね。外れたリング飾りなんかが、斜めに動いちゃいって固まることもある。熱湯ぐらいなら、ヒートガンとか、トーチと違って、セルを燃やしてしまうこともないっす。ただし、時たま厄介なことに、固着が激しいものもある。これもねぇ、多分接着剤が使われていたんでしょう、ターニーマスターの時に力任せにヤットコで挟んで戻したんです。そしたら、ヤットコの歯の跡が付いちゃった。勉強しました。
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ま、職人工房さんに話を聞けば、セル浮きでシャフトが折れるなぁんてぇのは、ビジネストーク。そんなこたァないってぇことなんですが、やっぱりピタッとはめておきたいのが心情。ただし、シャフトが抜けてきている可能性もあるから注意とのことでした。そんなときはどうやって確認するのか、知りません。今まで抜けてきてますねぇ、って代物に当たったことがなかった。よっぽどのレアケースと理解しています。長さの確認くらいしか、外見では分からないってぇことでしたけどね。数ミリ伸びていても素人にはわからん。中には、浮いてはいなくとも、レジ番が回ってしまっているものもあるのですが、こちらはもっと簡単。もともと回ってしまうようなサイズ感なわけですから、熱湯でなくても湯沸し直結の蛇口からのお湯で元に戻ることが多い。こんなものは、また回ったら直しゃいいってぇことで。

そうそう、今回みたいに、セルのカビを取ったあとに、こうして浮きを治そうとすると、その浮いた隙間にこそげ落としたカビのカスがたまってる。また、場合によって、下のシャフトに錆が浮いて太っていることもある。これ、そのままだと、セルはピタッとはまりません。この隙間の掃除が最も面倒だったかな。名刺を差し込んでとにかく擦る。尖りものは傷つけちゃうかなぁって心配だったんでね。かすがはまっていると名刺の動きが渋くなります。

ってぇことで、全部ぴったりと…。一本だけはまってませんね。なにかカッターの刃のような跡があって、ホーゼルとの接地面が平じゃないぞ。

ま、いっか、折れやしないってぇことで、ゆっくりと観察していきます。ご参考になれば。

あのぉ~、1本別物のセルがはまってますぞエェ。