いやいや、体調の問題ではないんです。頭というか、精神構造というか、大丈夫かなぁって、自身でも思うのです。いまだに時間があれば、いろんなものの検索は続いているのですが、抑えに抑えて、どうしてもっていうモデルが、幸いにも出てこなかったもんですから、高価なものはここの所、手を出していません。高価といっても、この趣味ですから、ほぼ4桁が限界。でも久しぶりに、5桁に届いてしまったものに手を出してしまったのです。
いいもの残してくれました!-International 985
それは、ターニーカスタムの985、インターナショナル・エディションです。これは、いろんなところで目にしてはいたものの、なかなか手にする機会には当たっていませんでした。それに、拘っていた2Iとか、状態とか、いろんな要件がなかなか合わなくって、結局見送ってきたんですが、

今回の提供は、2Iから、それも状態良さそうです。今までの感覚では、現物や印刷物も含めて、長い番手が多かったせいかもしれませんが、トップ側の厚みが、ターニークラシックのモデルよりも薄く見えていました。
いいもの残してくれました!-International 985
ターニークラシックを観察していたところで、オリジナルターニーブレードから、945になって、それからすっ飛んで、66年の915と、手元にあるモデルを見ながら、このインターナショナルは945915って並べると、ちょっと路線が違うなぁって思っていたんです。

クラシックは92年のニューモデルで、このカスタムインターナショナルは、マクレガーのホームページでも80年代とされています。企画の年式が違うし、モデルとしても並行するのを考慮すれば、同じようなものでは成り立たない訳ですから、どこかしら別のコンセプトが、クラシックには加えられていると考えるべきでしょう。

88年の年鑑的カタログ本には、既にこのモデルが掲載されていますし、92年のものにも掲載されています。80年代といっても、中ごろに出てきたモデルなんでしょうか。改めて、このモデルを手にして、クラシックよりは、地味に見えるものの、このタイプとして追いかけていたホンマのPP-717とか、美津濃のMS-1とかに比較すると、大げさにトップ側が肉厚になっています。
いいもの残してくれました!-International 985
確かに、復刻的な要素はありますが、それを当時の最新のアイデアで、まじめにデザインを展開するという、いつもの復刻パターンです。クラシックが不真面目というのではありませんよ。

イメージを踏襲して、その時代に使いこなしてもらうには、どんなデザインがいいのか、企画屋さんと共に、デザインが考えられたんだと思います。でも、別の見方をすれば、アメリカで実在していたターニーカスタムの、特注ラインの985ブレードに、日本法人の在庫リスクで、毎年発注された国内専用モデルである可能性もあるんじゃないですかね。

アメリカの友人は以前から、ミュアフィールドやこの985、それにマッスルとか、ウィングとかあったインターナショナルエディションというモデルは見たことないと言っていました。でも、この刻印がニクラウスのミュアフィールド前のリミテッドエディションのタイプロゴに似ていることから、この企画屋さんは、従来の流れの上に乗った、ロイヤルユーザーを取り込もうとしているなんて、コメントが返ってきたこともあります。リミテッドエディションを手にしたことなんか無いですから、そんな印象はありませんでしたが、狙ったものであれば、オッシャ~ってとこなんでしょうね。
いいもの残してくれました!-International 985
915やクラシックは、こないだ観察してみたトウの形状で言えば、すっぱり切り落とされたスコッチスタイルです。自己流でいえば、このモデルはオリジナルターニーに近いツルピカの面がまぁるく見える部類と思っていました。

ホーゼルの高さは、80年代後半のレベルみたいですから、イメージするよりは、センターよりかもしれません。これも打ってみないことには、分かりませんけどね。

このモデルの印刷モノを、ひっくり返して見ました。そこには、メーカーさんの資料から、編集者が要点を取り出したコメントか、もしくは、何字以内でコメントを、と依頼された日本法人の担当者のコメントが載っているのですが、このモデルについては、1938年の3852を基本にというコメントです。上級者の好む低い弾道との事。
いいもの残してくれました!-International 985
ちなみに、これは88年の年鑑的カタログ本のコメントですが、92年版には、スコッチブレードとして紹介され、3852の件は一字一句たがわず同じコメントで、モデルが紹介されていました。

ということは、はじめに作られてから、このモデルは進化することなく同じ金型でつくられていたということでしょうし、ラインナップとして続いていたのは事実なのかな。大量の在庫を抱えて、流通処分されたものではなさそうです。そういったものに限って、次のモデルが出てきているので、販売店へ卸してしまった後は、面倒を見ない商社系の輸入元もたくさんあったわけですよ。

こうしてみてみると、カスタムの985は、74年から78年くらいに、アメリカのオリジナルでライトウェイトモデルがあったわけで、カスタムラインの985ブレードもあって、生産するための素地は長い事あったようですね。他にも、セットのウェッジが10番ではなくて、PWになったソールの厚いカスタム985もあるようですし、この復刻流行後の985は、まだまだいろんな存在がありそうです。

今回のモデルがアメリカで作られていたという証は一切ないですし、兵庫の谷間の町で作られていたかもしれないし、アジアから入ってきたものかもしれません。

いつもの通り、そんなことはどうでもいいんですよね。今回のインターナショナルの985は、マクレガーの伝統をよく理解されている、粋な心意気の企画屋さんに企画されたもので、ブームに乗ってみたものの、ちゃんと使うロイヤルユーザーのことも考えた、まじめに作られたものという印象。
いいもの残してくれました!-International 985
やっぱり、現物を手元にすることで、イメージを新たにするもんです。

ちょいと気になるのは、シャフトがダイナミックゴールドのR300ってことかな。現役のときは、丁度いいと思っていたのですが、久しぶりのR300、綺麗に打てるかな。レンジに持って出るのが楽しみです。

そのうち、985系と思われるもの、日向に並べてみて、美味しいコーヒーを片手に、またいらぬ考えを巡らす時間も楽しみになりました。単純にクラシックと並べてみても、すごく細かい部分が結構違いそうです。まだまだ興味が尽きません。

これは、確実に病だと思います。