自身の世代の場合、テーラーメイドって言うと、ピッツバーグパーシモンなんですけどね、今では業界を代表するメーカーになりましたよね。全然違う組織になってしまっても、このご時勢では存続していることに意義があるってもんでしょうか。で、危険な夜の衝動入札の一つ、これがテーラーメイドのツアープリファード、TDアイアンなんですよ。
いいもの残してくれました!-Tour Preferred TD
当時、世の中で、ウッドはツアーバーナーでしょ、って言う不文律があったときにも、おしゃれな広告を出して、このTDアイアンを一生懸命に売り込んでいました。88年の雑誌には「最も革新的で、最も洗練されたクラブです」てなコピーで、とっても洒落た、額にでも入れておきたい広告が載っていました。今とは会社が違う組織。正確なショットのための画期的なアイアン、プロとトップアマチュアのために開発されましたと続きます。
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トライ・ディメンション(3次元)構造により、ショットの分散を抑え、U溝でかつて無いスピン性能を実現しました、とあります。3次元構造ってぇのが良くわかりませんが、とにかく正確なショットのためにということなんですね。

TDモデルは88年から90年の生産らしいです。90年代に入ると、ツアープリファードでもTPというモデルや、TP-IIという、プロモデルアイアンが登場して、うっ、これいい!ってなったもんなんです。ちなみにそっちは日本企画のようです。この日本企画は、コントロール性能を前面にしていますね。

アメリカ企画ものでは、後継として、インナーキャビティウェイテリング、ICW5という、5番アイアンまで中空構造というモデルが登場しました。その後に全番手中空構造として、ICW11というモデルが登場し、紫色のシャフトなんかで親次世代へアピールしていたものです。自身には、それほどの郷愁はありませんが、TPTP-IIなんていうモデルは、打ってみたいモデルとして、いまだに気にはなっているモデルなんです。
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その前のモデル、今回手にしたTDモデルは、最も美しくあって欲しいロングアイアンモデルが、どうもスタイリッシュに見えなくて、手を出しかねていたんですけどね。

当時の資料によれば14番までは中空構造だそうです。今で言う、ユーティリティーみたいなスタイルで、自身の世代には、一時期に大流行したカーボンヘッドのアイアンと同じような造形です。
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アドレスすると、バック側が見える、タラコ低重心のイメージなんですね。ロングアイアン的なスパッと切れそうなシャープさがない。

でも、今回の提供は、その中空構造の2Iからのフル番手揃。朝刊を配る原付のブレーキが、利かないでキィーッとないているのと同様に、自身のブレーキも利きませんでした。
5番からの造形は、気になっているTPモデルに似ていて、美しいマッスルです。結構、腕っ節系の皆さんが注目していた記憶もありますね。

このモデルは、ウィルソンのブルーリッジ以来の、ステンレスヘッドだなぁ。中空構造を生産するために、この素材になったのでしょうけど、5番以降は、軟鉄でもいいようなコンベンショナルなデザイン。いい雰囲気してますねぇ。
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でも、これで中空構造の2Iとかが、えっ、ってな感じで上手く打ててしまうと、久しぶりに試乗させられたクラウンが、いいクルマジャンになりそうで、怖いんですよねぇ。

雑誌だって、サライは面白くないと思っていたのが、医者の待合室でまず取るのがサライになってしまった自身がいます。別に年取ったってことじゃなくて、食わず嫌いを押し通そうと思ったのに、とにかく手元に来てしまったことには、使わなくては申し訳ない。

バイキングで、綺麗なお姉さんにお取りしましょうかって、アボカドのサラダをてんこ盛りで渡されてしまった感じ。和風ドレッシングがいけるジャンってか。でも絶対に寿司では食べないぞ、って気構えてはいるのですが、ま、何かの食事でも誘われて、そんなものがあれば、普通に手を出してしまうのでしょうね。
この中空構造、パクチー程、癖のあるものではなさそうです。例によって、まだレンジに持っていけていないのですが、その昔にヨネックスのカーボンアイアン、2Iを使っていまだに更新できないベストを出してしまったわけで、その形に違和感を覚えても、使えば悪くないって印象がどっかにあるんです。それにしても中空構造の長い番手たちは、M85を思わせる、ロープロファイルですね。
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写真を撮っていても、そのバックデザインが光を反射させる角度は、今までに無かったものです。この3本と、他の番手は同時に光を反射させることが出来ませんでした。

話は全然違いますが、テーラーメイドのイメージロゴって、スポルディングに似てますね。南十字星の輝きが、上1本だけ雲に隠れたようです。

鉄鋼を中心とした重工業の町、ピッツバーグから生まれたこのメーカーが、いまや世界を席巻するブランドになったわけで、たまにパーシモンで検索をすると、もちろん柿材モデルを探しているのですが、バーナーが列挙されることもあります。街をあげての産業復興が、意外な成功を収めたってことでしょうか。
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雑誌によれば、チタンだってそんな出発点みたいですものね。高価な設備に投資をした、ほんの一握りの日本の工場が、メーカーにサンプルを持ち込んで採用され、今に至るわけでしょ。いろんな情報によれば、いまだにそのいくつかの工場から全社へ、モダンなチタンヘッドは出荷されているとのこと。

自動車レースのマグネシウムホイールだって、日本製だって聞きました。確かにその昔、富士がフィスコと呼ばれていた時代ですが、ある海外のチームが、ホイールの箱を開墾していて、見てみると、イタリア、ドイツ、を経由して、もともとの出荷元が新潟だったって読み取れたことがあります。同じ箱を使っていたみたいですね。

やっぱり日本のもの作り技術ってすごいんだなぁ。

ピッツバーグから新潟の話になっちゃった。