日本仕様モダンパーシモン、いろいろと興味を振りまいてくれますねぇ。今回は日米復刻版比較でもしてみましょ。なんでもありありの復刻企画ですから、いまさらオリジナルがどうの言っても、アイアンとは全然環境が違うんでしょうね。っていうか、自身の認識不足を棚にあげちゃう意味で、この際オリジナルなんかいいかって事でね。同じ復刻の名前でアメリカものと、日本企画があるって事に興味を置いてみましょうか。
例によって、今、そのままラウンドに持っていけるスペックもの、今のボールが打てて、インサートなんか気にしなくていいし、ひびさえ入らなければ、工房にも駆け込む必要がないってモデルとして、観察してみます。
ということで、持ち出したのが、945復刻モデル2種。アメリカものの945Tは86年ごろの資料に載っているモデルです。ミュアフィールドのドライバーを探していたときになかなかいいものがなく、年式も近くて、フォルムも似ていそうなこれに行き当たりました。ソールプレートはバタフライで、ニクラウス945のイメージしかなかった自身には、全く別物の印象。
ただ、ミュアフィールドとはかなりの相似点がある印象で、スプーン、バッフィー、クリークと並べてはにんまりとしていたものです。ダイナミックのSが挿してあるモデルで、アメリカの友人は845Tというマクレガーモデルのパーシモンを知っているかと尋ねてきたものです。
その頃、既に945というモデルの威厳は彼方へと消え去り、シルバースコットの845Sのイメージが強かったようですね。
送ってもらった小さい写真で想像しながら資料と照らし合わせ、これは945Tであると判明してからは、急いで確保に当たってもらいました。程度も抜群で、到着してからは2度ほどラウンドしましたが、これ、いまだに違和感がぬぐえないところがあるんです

ミュアフィールドのFWたちがとてもロフトが立っているので、スプーンのほうがティーショットでは出番が多くなってしまいます。計測では12.5度程度のロフトなんで、余計なんですけどね。
それは、インサートの先、トウ側が広いところ。アドレスすると、インサートがとぉってもヒールよりにあるように見えて、インサートの外側の上ってイメージのある自身のヒッティングポイントにインサートがいないんですよ。それが気になって、いまだにこれで当たったんじゃないってボールが、絶対インサートから外れてるんです。パーシモンをヒール寄りで打つって感覚が、いまだに分かりません。もちろん、このヘッドにはインサートのあるとこで打つのが最も効率的なパワ-を伝えてくれるんでしょうけどね。重心距離っていうんですか、シャフトから近いところにヒッティングエリアが設定されているはずですから、人の本能的な感覚からは、そう外れているものではないはずなんですけどね。自身が打とうとしているポイントが、おかしいんだろうなぁ。
翻って日本企画のM945です。M945-11と表示があるとおり、11度のロフトのモデルでしょう。VIPカスタムのときに少し調べた、あのスペックを確認します。クラウンにはターニーカスタム、ハイ確認。赤白赤のペーパーファイバーで四隅に4本ビスで、フェイス厚43mm、のはずですが、ビスの数が違いました。ペーパーファイバーかどうかは分かりませんが、90年に入ってからのモデルが両サイドに6本ビスのようで、あのデータよりは年式が新しいモデルのようです。
ということはこのソール、スイープバックではなく、ダブルウィングと呼ばなければいけないようです。945Tが42mmなのに対して、スペックどおり、しっかりと43mmのフェイス厚が計測できます。バックウェイトもスペックどおりにあって、ただ、不可思議な傷がその周辺にあるのですが、それ以外はほとんど使われた形跡がありません。
シャフトはプロペルアクションの1で、上から見たシルエットは、むちゃんこフック顔です。ただ、座りはストレートっていう典型的なソール角がついてますね。945Tはほとんどストレートですから、結構対照的な感じがします。使われていなかったものでも、いつもの通り道具ですから、打ってみたわけですが、フック顔のせいか、あたり損ねてもナヨナヨッとしたストレートが飛び出しました。945Tほど、インサートの先が広いようには見えず、何度か振っているうちに、結構いい球でます。さすが11度、おじさんにはピッタンコです。
フルコードのグリップも、角が取れて今ではちょうどいい感じ。までも、これが日本仕様たる所以ですかね。そこそこのヘッドスピーダーにはちょうどよい設定スペック。往年のニクラウス仕様モデルとはかけ離れたスペックではありますが、なんとも綺麗なフォルムと仕上げ、扱いのよさ、そしてその名前と、ブランドの王道をいっているモデルです。
よく仕事で使うフレーズなんですが、その国で使う道具は、その国で開発された物が最も実用的。輸入物や、付加価値ものは最低限その実用性を持った上に、何か特別なものでユーザーを惹きつけなければプレミアムとはいえません、って事ですね。白物家電なんかで言えば、炊飯器は日本のものに勝るものはないけど、機能やデザインで言うと、冷蔵庫なんかはアメリカモノもいいし、洗濯機はドイツもんもよかったりしますよ。高いですけどね。それに照明器具なんかは北欧ものが良かったりする。価格でいうとアジア物が良かったりしますよね。ちょと違うか。
日本企画で機能は日本人合わせで、マクレガーの伝統的なイメージを纏ったこのモデルに、当時の人が虎ノ門でであったなら、参ってしまう感覚は良く分かります。ジェットステップって言っているシャフトが、もしかしてプロペルのことなら、33000円だったそうで、平均的な価格ですね。アメ横で2万円台半ばかな。VIPカスタムと並んでいたら、かなり迷ってましたねぇ。
こうしたモデルの流通価値を慮って頂いたこの趣味の先達たちに感謝です。今は迷わず2本とも手にすることが出来ました。
