8月ですねぇ。今年の丑の日も平賀源内に踊らされ続けていた日本ですが、自身は隅田川の花火の頃はどぜう(ドジョウですよ)でしょって環境にありました。胡坐で大広間に座って、愛想がいいんだか悪いんだか分からない叔母ちゃんに、2枚頂戴みたいな感じです。だいぶ前から骨抜きなんていうのもあって、友人を誘うにも、誘いやすくなりましたが、あの甘辛の柳川、大学時代には居酒屋チェーンの豚の柳川が代用するようになり、ゼミ終わりで毎週ビール、卒業のときは十二指腸潰瘍になってました。まぁ、実は、そのまま自然治癒してたらしんですけどね。
最初から話がずれました。復刻版のウッドの後は、自らが復刻とは位置付けていないけど、やっぱり、2匹目のドジョウを狙って出てきたんじゃないかっていうモデルたちです。
どう考えても下火になりつつあったパーシモン。そのニューモデルとしては、もはや名器の復刻以外にユーザーから振り向かれる時期ではなかったんじゃないでしょうか?
その一つ目はターニークラシックの90周年モデル、ドライバーに、スプーン、バッフィーです。こうした周年モデルは、何もトピックがないときに企業の担当者が一生懸命ひねり出す、プロモーションのきっかけがないって時の奥の手です。
半世紀、10年、5年毎とか、なんとなく数字の区切りがあるなら別ですが、もともとなんで90って気がしませんか?
復刻ブームに乗りたいけど、大々的な広告で復刻版出しましたの一言が、何かの事情でいえなかったんでしょうね。
復刻モデルたちはとっくに流通を始めていた頃です。それを補完するトピックとして90周年の登場に見えて仕方ありません。モデルたちは、カスタムラインを使って生産されれば、限定的な数量で生産も可能でしょうから、変更可能なインサートの中からグリーンのアイオマティックもどきを選択し、当時はアイアンもありましたが、同じくセルにグリーンを採用して、上手いこと記念モデル然としてきました。
これ以前は虎ノ門に行かないと、マクレガーがグリーンのイメージだなんて一切知らなかったですけどね。
こういったタイミングでは、オーバースペックが至極当然のことで、X100からのシャフトを装着し、カタログでは10.5度のロフトとなっていますが、実際にはソールアングルがほとんどなく、絶壁ロフト。手元のモデルはS300が挿されていますが、下からすくわないと、私には球が上げられません。基本はオリジナル945の削りに近いんでしょうか。当時は少数派のスイープバックのソールプレートですから、693のイメージもあるんでしょう。
もうひとつは、80年代後半に、ウィングターニーと呼ばれていたモデルと思われます。ただし、ソールプレートがペナモデルのようなクローバーソールです。ウィングターニーがクローバーソールだったのかは確認できていません。83年ごろに復刻されている58年のPTベロシタイズドモデルを基本にしているようです。
その復刻版はオリジナルに忠実で、このインサートは58年式であればSSも同じでしたが、赤白赤の3段。真中が大きく、左右に小さい黒ドットの3色使い。そのインサートをグリーンと白にし、薄めの色の塗装で、お洒落なモデルになっているところは、往年のペナモデルの様でもあります。オリジナルの58年のPTと並べてみました。
これは、片意地張ったところがなく、素直な優しいモデルです。日本語の資料では、このインサートが赤のモデルや、系譜の中でも数少ない広告の中に、カーボンとアルミに見えるインサートのモデルがありますね。
日本では、アイオマティックは良く知られたインサートだったのでしょうが、58年モデルのこのドットフェイスは、知る人が少なかったんでしょう。そりゃ、58年当時に輸入品のクラブを使って、ゴルフをしている人なんか、一般人じゃないですもんね。何の郷愁もないと思います。ですから、その復刻をうたうこともなく、新たなモデル名としてウィングターニーを与えられた物と考えてもいいでしょう。今に残ったものをじっくりと見ていくと、見えてくるストーリーです。マクレガーだからこそ、グリーンのインサートが意味あるのであって、他のメーカーだったら、安っぽく見えてしまったかもしれませんね。
一昔前に、軽自動車やリッターカーのレトロ顔ブームがありましたよね。中身は何の変哲もない現行車、でも側は見たことないデザインで、昔を知る人にはノスタルジーを、知らない人でもクルマらしくない愛嬌を感じ取ってもらえていました。でもクルマは、その基本機能が格段の進歩を遂げていたので、その昔とは共有するイメージに限界がありましたね。パーシモンの終焉期って、その感覚に似ている様な気がします。石原豆腐店の86そのものが欲しいわけではなく、例えエンジンが群馬の飛行機屋さんのものでも、当時86がいたであろう場所に、現代の86を甦らせた。相変わらずドジョウを探している人は、たくさんいらっしゃるようですが、復刻版を自ら名乗っていないこのモデルは、まさしくそんな位置にいるモデルだと、今に残っているからこそ言えるんじゃないでしょうか。面白いでしょ、想像をめぐらせているだけでもね。