いよいよ日没がやってきた。日没までにノムの馬車でグルムルヤヴィナに到着していた一行は空から王都への進入を試みた。
すでにグルムルヤヴィナ軍に落とされた橋の向こう側にはウォーキング・デッドの群れが肉を求めて押し寄せている。
「これじゃあ、飛べなきゃ侵入できないな」オノセがぼやいた。
「宮殿跡地についたらマコトさんとモトヒロさん、オノセの3人には王と戦ってもらう。それ以外の敵は……剣で切るんじゃなくってぶっ叩くんや」ケイスケが叫ぶ
「了解。突破できるだけ、突破して……できることなら王とだけ戦いたいです」オノセが叫ぶ
城はまだ、外の装飾のなされていない石積みに過ぎなかった。だが、屋上で、大胆にも王とスンスケ、ボンバーが待ち構えている。
「罠かもしれないが俺たちだけで降りる。それ以外は全員上空待機だ」マコトが言った、
「肩凝りそう」カッキーがぼやく。
マコトとモトヒロ、オノセが目を合わせる。全員で空中から王に集中打撃をすることにした。
マコトのストームブリンガーが最初に振り下ろされる。が、この痛烈な一撃でも王はひるまない。
モトヒロがアンドゥリンルを引きつけておいてから振り下ろす。会心の一撃。鎧の隙間をアンドゥリルが容赦なく引き裂く。
オノセがエクスカリバーをギリギリまで引いてから、押して斬る。またもや会心の一撃。王は首を切り落とされた。と、同時に周囲の生ける屍たちは死体へと戻り、ボグ・ベスムルトニは数百年の間の眠りについた。王の肉体はボグ・ベスムルトニの魔力を失うと同時に塵となった。
その頃、モトヒロの城の地下2階では怪我をして帰ってくる者を癒やすためにチンとレオが待機していた。そのとき、チンとレオがあることに気づいた。
「チン先輩、この部屋の雰囲気って教会の礼拝堂に似ていません?なんか、変な話だけれど……」レオが疑問を口にした。
「ああ、実は俺もそう思っていた。教会も魔力を強化した空間だが。もしかすると魔界の穴の上に建っているのかも……と最近は思えてきた」チンがやはり同様の感覚を覚えていたようだ。
やがて9人が無傷で戻ってきた。(つづく)