第45話 地獄に落ちた勇者ども(その2) | Gangbear Official Blog

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「なんで……同じ力を持ちながら呪文のことを忘れていたんだろう」アツトは後悔したが、もはやとんでもなく手遅れだった。

「お前の仲間が立ち直るまで、お前の話が聞きたいな。なぜ獣と化したかをな」モト王が言った。

「そっちだってなぜ悪魔なんだ。こっちだって知りたいよ!」アツトが言い返す。

「俺達の部族は生きるために邪な力を受け入れざるを得なかった。200年前の話だが、呪いは血をつたい、未だにその力は衰えない。俺達は生まれながらにして悪魔で、いつかはその力に気づく。そして、俺達が死んだ人間を生き返らせると、その人間は悪魔として復活する。そいつみたいに力にいきなり目覚めると相当ヘコむらしいいな」モト王が極めて冷静に話す。

「僕は14歳なんかで死にたくなかった。神に祈ったつもりが悪魔に祈ってこのザマだ」アツトが言った。

「指を出せ」モト王が言った。アツトが恐る恐る指を差し出す。アツトはいきなりモト王に噛みつかれた。

「痛っ!」予想外の行動にアツトが戸惑う。と、同時に人間の姿を維持できなくなった。

「俺達邪な力で生きている者は血を通じて互いを理解できる。どうやらお前、相当に不幸せだったようだな」モト王が言った。

「何を企んでいるんだ、あなたは!」アツトは思わず叫んだ。(つづく)