第27話 悪魔の嘲笑
「なかなかの美男だろ、お前の兄貴の姿を変身後の姿に取り込んでやった」悪魔アネスタスシオスが言った。
マキ・ジュニオールは頭を抱えた。これから兄は悪魔として君臨するのだ。想像するだけで先が思いやられる。
「それだけ強そうならヴァンパイアも楽勝だよね」アツが言った。
「楽勝だ。アワズスティムでヴァンパイアにでくわしたが、鉤爪で引きさいて剣で心臓を突いてやった」アネスタスシオスが言った。
「それって、魔剣を持った男でしたか?」ヨンデがアネスタスシオスに尋ねた。
「この剣を持っていた男だ」アネスタスシオスが鞘に入った魔剣をヨンデに手渡した。
「この剣は……どうやらアツとヨンデの悩みは解決したようだな」モトヒロが言った。
「ヴァンパイアも所詮ただの亡骸だ。葬るのはたやすい」アネスタスシオスが言った。
「これからどんな悪事をする予定なのか聞かせてもらおうか?」モトヒロがアネスタスシオスに言った。
「俺が存在する意味なんかとっくにない。あの賢者、俺を召喚しておいてその姿をみるなり頭の血管が切れてお亡くなりだ。しばらくマキ・マルセロになりすますとするか」アネスタスシオスが言った。
「と、言うわけだ。事態は飲み込めたか、マキ・ジュニオール君」モトヒロが言った。
「俺は兄貴についていきます。マキ・マルセロが消えてしまうまでは」マキ・ジュニオールが言った。
「じゃあ、ここにしばらく泊めてもらうとしよう。この先のマリノスタウンにはヴァンパイアの親玉がいるらしいからな。マキ・マルセロの武勲を立てさせ、出世するのも悪くない」アネスタスシオスが言った。(つづく)