第25話 豪雨の中で
マキ・マルセロとマキ・ジュニオールのダ・シルバ兄弟は酒場でモトヒロの城のありかを聞き出し、そこに向かった。
ダ・シルバ兄弟がモトヒロの城に近づくにつれ雨足が強くなった。雨霞の中、ダ・シルバ兄弟の前に小ぶりな城が現れた。
その城には門番もなく、門扉も開放されていた。
マキ・マルセロがモトヒロの城の扉のノッカーを鳴らす。帯剣したモトヒロが重い扉を押して隙間からマキ・マルセロを見た。
「勝負の素のモトヒロ・スタニッチさんですね?」マキ・マルセロが尋ねた。
「そうだ。歓迎するぞ、悪魔よ」モトヒロがニヒルな笑みを浮かべて言った。
モトヒロはヴァンパイアを招き入れないようにマキ・マルセロと会う前に霊魂感知の呪文を自分にかけていた。そのため、マキ・マルセロの正体が悪魔だと言うことがすぐに見破られた。
「今回はマキ・ジュニオールの願いを叶えてやって欲しい」マキ・マルセロは何時の間にか悪魔アネスタスシオスに変じていた。
「面白そうだな。いいだろう。馬を馬小屋に繋いでからもう一度玄関にこい。その濡れたマントを屋内に持ち込まれると妻に怒られる」モトヒロが言った。
ダ・シルバ兄弟は言う通りに馬を馬小屋に繋いで、マントを玄関で脱いで客人のマントを吊るすハンガーに鶴した。
「さて、マキ・ジュニオール君の願いを聞くとしようか?」モトヒロがダ・シルバ兄弟を応接間に通すと難題を抱えたヨンデとアツがいた。(つづく)