第20話 カモシュ暴走?
「どうせマリノスの奴等だろう。ほっとけ」モトヒロが言った。
「実はカモシュ様に騎士団員の中にヴァンパイアになった者がいないかどうか尋ねてもらいたいのです。犠牲者の心臓を一撃で貫く鋭い刃。あれは相当高級な剣のはず……」ヨンデが言った。
「一時間ほど休めばなんとかカモシュ様を呼び出すことが出来そうだ」モトヒロが言った。
一時間後、早速、ヨンデはこっくりさんの上のコインに指を乗せた。モトヒロが霊媒の呪文を唱え、カモシュの霊を呼び出した。
「カモシュ様カモシュ様、フリー・コミューンの騎士団の中にヴァンパイアはいますか?」ヨンデが尋ねた。
コインが「い」に滑り「る」で止まった。チョコボールを食べていたモトヒロが凍りついた。
「そのヴァンパイアは誰ですか?」ヨンデが尋ねた。
「き」と「ん」を通った後、「く」にメダルが動き、濁点で止まった。
「キング……キング・カズ・11世のことか?」モトヒロが子供の絵本を読んでいるアツに言った。
「そりゃあ、『キング』さんといえば、あの方でしょう」アツが言った。
「ヴァンパイアはキング・カズ・11世でよろしいですね」ヨンデがカモシュに尋ねた。
「は」にメダルが動き、「い」で止まった。ヨンデだけでなく、モトヒロとアツも凍った。
最近は老化して取るにたらない騎士なったキングでも、ヴァンパイアとして若さを取り戻したとなればヴェルディで王を名乗り君臨していた全盛期の無敵状態になっているはずだ。
それがヴァンパイアとなって更にパワーアップしているのだ。モトヒロ、アツ、ヨンデは溜息をついた。(つづく)