私はつわりが結構ひどくて、安定期以降も吐き気や動悸・息切れが頻繁にありました。

外出するときも油断すると吐き気が込み上げてくるので、気合いで抑え込んでいました。

周りからはわりと平気そうに見えたようで、知人から「つわりがなくて良かったね~」と言われ、ほかの妊婦さんも、他人から見たら元気そうでも色々我慢しているんだろうなと思いました。

 

その頃、毎日、通勤・通学時間の混んでいる電車に往復1時間半乗る生活をしていて、良い運動にはなりましたが立っていると辛いときも多かったです。

 

まだお腹が目立ってなかったので、優先座席が空いていて座れたときのことを考えてマタニティマークを付けようかなと思いましたが、最初は付けるのに抵抗があって……妊娠しているというプライベートなことを公共の場で自ら表示するってなんか違和感ある…と思っていました。

 

でもある日、優先座席に座ったら、後から来た女性が私が座ったのを見てびっくり&嫌そうな顔をして、ふと見たら女性のバッグにマタニティマークが。その方からしたら、私が理由もなく優先座席を使っているように思えて、不快だったんだと思います。

それをきっかけに、違和感とか言ってられない、「優先座席にいる理由の説明」になるならと思い、マークを付けて乗車しました。

 

そしたら、数日に1回は老若男女、色々な方々が席を譲ってくれて、本当にありがたかったです。
 

今でも覚えているのは、私が乗り込んでつり革をつかんだ瞬間から、ななめ左(と言っても数メートル離れている席)に座っていた学生さんぽい女の子がこっちを見ながらすごくソワソワ。もしかして譲ってくれるつもりなのかな?と思ったんですが、違ったら申し訳ないのでそちらを直視しないようにしていました。でもやっぱり声をかけるタイミングを狙ってくれていたみたいで、そのあとの駅で何人か乗り込んできたので私が少し左に詰めてその子に近づいたら、「今だ!!」って感じですっごく嬉しそうな笑顔で話しかけてくれて譲ってくれたんです。
彼女は「譲りたい」という思いを達成できて、すごく嬉しかったんだと思います。

どうしたらあんな素敵な子になるのか、親御さんに伺いたいくらいです。

 

別の日、私の真ん前に座っていた会社員ぽい若くてしっかりメイクの女性が、ずっと下(スマホ)を見てたんですが、ふと顔を上げたときに私の大きなお腹が目に入ったみたいで、あれ?という表情になり、続いて正面の窓に映る私のマタニティーマークに気づいたらしく、数秒凝視して「マタニティーマークで合ってるよね」と確信したようで、どうぞとサラッと譲ってくれました。

私も妊婦さんやお年寄りに席を譲ったことはありますが、毎回声をかけるときに「断られるかも」とか考えて迷います。

でもその女性は、顔を上げる→お腹見る→マーク凝視→どうぞ、まで5秒くらいでした。人への思いやりを反射的に行動に移せる方、尊敬します。

 

それから、私よりいくつか年上らしき男性。自分の席にバッグを置いて席を確保したうえで、離れたところに立っていた私のところまで来て座ってくださいと声をかけてくれました。ものすごく心配そうな顔でした。普段から、家族など、ご自分の大切な人を助けたり守っているんだろうなと勝手に想像しました。

 

無言で譲ってくれた方もいます。満員に近い電車内で、後ろから肩を軽く叩かれて振り返ったら、会社員ぽい女性が真剣な顔で席を手で指し示すジェスチャーをしてくれました。早く座りなさい的な優しさを感じました。

車内が静かだったので、その人が声を出すと大勢の人がこっちを見て私が目立ってしまうと思って気を使ってくれたんじゃないかと、勝手ながら推測しています。気配りのレベルが高い……。

 

ジェスチャーすらなかった方も。そこそこ混んでいる電車で、駅が近づいてきたとき数メートル離れた席に座っている女性が立ったので、ラッキー!と思って座ったんです。(席の近くにはほかにも立っている方がいたんですが、私がマークを付けていたので譲ってくれたのかなと思います)

でもその女性、駅に着いても、その次の駅でも、次の次の駅でも降りずに、私に背を向けて立って乗ったままだったんです。これは……私に譲ってくれたうえに、座るか座らないかの選択肢まで与えてくれたんだと気づいて、じわじわと温かい気持ちになりました。

 

 

譲ってくれた方々には毎回感動しながらお礼を言いました。(最後の方には、背中に向かって熱い視線を送りました)

短いお礼で気持ちがお相手に伝わったかどうかわかりませんが、つわりの体調不良で精神的にも滅入っていた私にとって、本当に嬉しい優しさで、大きな救いでした。

私もこんな優しい人になりたいです。