炉心小説(リンレンパート) | 崩壊Perfumer

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『只今、現場に来ております。政府がレベル5の高濃度放射能汚染がされるであろうということを発表し、周辺の住民は避難を続けています』
『先日の地震により、原子力発電所のシステムに支障が……』
『今入ってきたニュースです! なんと、内部が汚染された核融合炉前に人がいるとの……』
『女の子、女の子です!見えるでしょうか!』
「っ、……リン?」


「あ、もしもしレン?」
『もしもしじゃないだろ! 何やってんだ!』
「……見たんだ」
『ニュース一面リンでいっぱいだよ、何やってんだよ』
「私ね、もういいかなって」
『はあ?』
「遺伝子組み換えて、放射能に強い抗体になって、人を救う為に生まれた」
『そうだ。俺達は色んな国で人を救ってきた』
「だけどね、レン。私気付いちゃったの」
『……?』
「これは、全部仕組まれたシナリオってこと」
『はあ?』
「私ね、この街の人々にとても助けられた」
『おい、どういうことだよ』
「だから、今度は私が恩返ししたいの」
『恩返し……?』
「うん」
『恩返しって、どうやって』
「とめるの」
『止める? 何を』
「炉心の暴走」
『はあ?! 何言ってんだよ? 危ないからもう出てこい!』
「もう出れない。今出たら、汚染されてないエリアまで汚染されちゃう」
『!?』
「レンには悪いと思ってる。でも、これは私のケジメなの」
『……あのこと、まだ気に病んでるのか』
「……そんな私を支えてくれた、この街を壊す訳にはいかないの」
『でも、どうやって』
「歌うの」
『うたっ……? 炉心融解か』
「うん。あれならきっと共鳴することが出来る。コードを破壊することが出来る」
『でも、そんなところにいたら、幾ら俺達でも死んじまうぞ?!』
「覚悟してる」
『リン、考え直せ。住人は避難したから、今なら汚染が多少広がっても……』
「レンの首輪借りちゃった」
『? ああ……そんなこといいから』
「レン、私は私のままで終わりたいの」
『?』
「私、このままじゃ今まで何の為に生きてたのか解らなくなる……!」
『おい、何があったんだよ』
「今は言えない。だから、炉心の暴走を止めることが出来たら、レンのと入れ替えておいた首輪の裏の鍵で、私の部屋の机の引き出しを開けて」
『……鍵』
「ダメ。もう時間が無いの」
『リン! 待っ』
「レン、大好き」

「ごめんね……ごめんね……」
meltdown:05:27:00

「神様、またどうか、彼の元へ生まれることが出来ますように……どうか、お願い」


「……くっそ!」
『少女は何をやっているのでしょうか』
「暴走、止めるんだとよ」
耳障りなテレビを消す。俺には何も出来なかった。
「…………鍵」
首輪の、鍵
「家の鍵か」
確か、確かリンの家の屋上からは
「発電所が見える」


止められなかった。
私は私のままで終わりたいの
そんなこと言われて、俺は怯んだ。
「屋上、広いな」
人が居ないから、閑散としてる。
目に見えるのに
こんなにも遠いなんて
俺は諦めた。
「とんだ負け犬だ……」
核融合炉にさ
飛び込んでみたら
そしたら
「眠るようになんて消えねえよ……」
リンの声が聴こえる。
もう直ぐ曲が終わる。
リンのいないせかい。
乾いた嘘みたいな世界

携帯のワンセグをつける。
『なんということでしょう! 炉心の暴走が止まりました!!』
『少女の安否はまだ確認できていません』
『少女が起こした奇跡なのでしょうか』

レン、大好き。
「リン、愛してる」

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『あの奇跡の少女は行方不明のまま。安否もわかりません。残されていた首輪を、少女の歌声を、忘れることは無いでしょう』