朝、それは人類の大半が目を覚まし行動を始める時間。
あるものは仕事へ、あるものは学校へ、あるものはディズニーランドへ。老若男女問わず同じ方向に向かうため大量の人が一つの道にせめぎ合う。いつしかそれはラッシュとなり、渋滞して当たり前、電車で座れなくて当たり前、バスが遅くて当たり前の環境となる。時間に遅れてはいけない、そして行くならギリギリよりも、早く行ってゆっくりしたい、そういった早いもの勝ちの朝はいつしか戦争となった。
電車、数百円払うことで遠いところにもお手軽に行ける通勤における一番スタンダードな形だろう。しかし、だからこそ人が押し寄せ満員電車を引き起こす。ここでは僅かな椅子を取り合椅子取りゲーム、早く電車から出られるように扉前に溜まるスタートダッシュが主な戦争だ。
椅子取りゲームはハッキリ言えば早いもの勝ちだ。始発駅の人は確実に座ることができ、電車に乗ってる間はまるで勝組かのようにゆっくりできる。端っこの席を確保出来たならこれほど幸せなものはないだろう。
では途中駅の人たちだが、これは綿密な読みと運が関わってくる。まず目的の電車の時間だがギリギリに乗るようでは99%座れないと思っていただきたい。かと言って早くても座れるとは限らない。何故なら敵は並んでる人だけではないからだ。車内にいる人だって席が空くのを虎視眈々と狙っている。それを跳ね除けて座るのは容易ではないだろう・・・。
そして乗ればこの椅子取りゲームの重要な要素である降りそうな人の前へのポジション取りをしなくてはならない。最も満足に移動できない車内なので前述の先に電車に乗ることは有利となる。
降りそうな人とは?グッスリ眠ってる人は可能性が低い?女性は終点までいかない?子供は小学校が近いところ・・・と試行錯誤し、ポジションをとる。それが当たった時は嬉しさのあまり目が覚めるのではないだろうか?そしてすぐ眠ってほしい。
しかし戦いはそこで終わりではない。降りた後の階段競争があるからだ。それが先ほどのスタートダッシュである。狭い階段にはどう頑張っても渋滞が起きる。チンタラしてられない人々はさっさと登りきりたいのが本音だ。そのため、電車の扉付近かつ階段に近いところのポジション取りも重要になってくる。座るのを選ぶか、すぐに降りるのを選ぶかは貴方の選択次第だ。
高等テクニックとして前の駅で降りる振りというものがある。座ってる人は一駅くらい立つのは仕方ないと考え、立ってる人は大胆なポジションチェンジが可能となる。
ただしこの技、快速などの電車では使用しづらく、扉が開く方向が同じでなければならないのでなかなか難しい。朝の低いテンションでやろうかと思うと動きたくない気持ちの方がつよくなりそうだ。
車はどうか?そういったぎゅうぎゅう詰めが嫌で車で行くと思うのだが今度は渋滞という戦場が待っている。
この戦いのメインは自動車だけでなく、二輪車もいる。明らかに自動車よりも遅い原付は間をするすると抜けていく、邪魔しようと道を詰めれば、空いた方から抜けていく。ぶつかれば罪に問われるのは自動車という緊張感もあり、なかなか熱い戦場となるだろう。
ちなみに二輪同士もバイクと自転車で仲が悪い。総合的にはすり抜けも楽でスピードもそれなりにある原付か普通二輪が強い。ただし髪型が崩れる。一番キツイのが自転車で歩行者、二輪、自動車全てから敵意を向けられる。
そんな戦いがあるなかでいかに目的地まで快適に行くかが戦いのキモだ。早く起きて行くか、裏道を通るか。
少なくとも車というパーソナルスペースがある分電車よりは気が楽というものだろうか。
そして忘れては行けない。この戦争は帰るまでが戦争だということを・・・

