前回の記事で触れた
「深淵」
文字通り、よどんだ水の深い溜まり。

ニーチェ言うところの深淵とは
とどのつまり各々の精神世界の話だろうと
私なんかは大雑把に解釈してるんですが

そうしたものとは別に
いやそれらさえ
呑み込み続けているのかもしれない

黒々とよどんだ深い淵に

このたび、一石を投じた人がいましたよ




宇野昌磨(25)
職業:勇者、違ったフィギュアスケーター←あ、職業でもないか?



https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=63239


宇野昌磨が思わず「基準が分からない」と漏らした選考。米識者も全日本選手権の意義を問う「ワタナベはほぼ確定していた」

THE DIGEST編集部





12月25日、フィギュアスケートの全日本選手権が終了すると同時に、来年3月にさいたまスーパーアリーナで開催される世界選手権の代表メンバーが発表された。

 何かと不透明な部分が多い同メンバー選考は、はたして今回も物議を醸した。とりわけ男女のシングル代表選考に疑問の声が大きく上がった。選ばれたのは、男子は宇野昌磨(トヨタ自動車)、山本草太(中京大学)、友野一希(上野芝スケートクラブ)。女子は、坂本花織(シスメックス)、三原舞依(シスメックス)、渡辺倫果(法政大学)の3名ずつだ。

 男子では全日本選手権2位の島田高志郎(木下グループ)が漏れ、女子は12位の渡辺が選出されるなど、納得がいかない選考であったのは無理もない。これには宇野も「僕が言うことではないですけど、この選考基準というのは、どういったものか分からない。あまり嬉しく思えない部分もある」と思わず会見で本音を漏らしていたほどだ。

 日本スケート連盟が今年9月に発表した派遣選手選考基準を改めて見直すと、以下のように定められていた。

1、全日本選手権大会優勝者を選考する。

2、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して1名選考する。
A) 全日本選手権2位、3位の選手
B) ISU グランプリファイナル出場者上位2名
C) 全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンベストスコア上位3名

3、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して、上記1、2で選考された選手を含め、3名に達するまで選考する。
A) 2の A)B)C)に該当し、2の選考から漏れた選手
B) 全日本選手権大会終了時点での ISU ワールドスタンディング上位3名
C) 全日本選手権大会終了時点での ISU シーズンワールドランキング上位3名
D) 全日本選手権大会までに派遣した国際競技会、および強化部が指定した国内競技会(東日本選手権、西日本選手権、東日本ジュニア選手権、西日本ジュニア選手権・全日本ジュニア選手権、全日本選手権)におけるシーズンベストトータルエレメントスコア(最も高かったショートプログラムとフリースケーティングのTotal Element Score合計得点)上位3名

 これまでも数々の大会を取材してきた米名物記者のジャッキー・ウォン氏も、ハイレベルな日本選手の選考に注目。そして、先述の選考基準をふまえて「シマダとトモノのタイブレークは、おそらく今シーズンのTES(技術点)だ。トモノの方が国際大会でより良い成績を残している」と最後の1項目で友野が勝っていたと説明。つまりスケート連盟は1で宇野、2で山本、3で友野を選んだという指摘だ。

 さらに女子の方は今大会12位ながら選出した渡辺は、グランプリファイナルで坂本を上回り4位と健闘したこともあり、1で坂本、2で三原を選択した場合、3のA、B、Cで渡辺が浮上してくるので、順当に選んだとも捉えられる。

 だが、ウォン氏は、「ということは他のシニア勢が3位以内に入っていない限り、リンカ・ワナタベは、全日本選手権の成績がどうであれ世界選手権はほぼ確定していたようなものなのか」と言及している。

 当初の選考基準に則って代表が決まっているが、わだかまりを感じた人が多かったこの選考会。日本一を争う大会で成績を残した選手が、正当に評価される基準が求められているのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部









彼の発言に関しては賛否両論かまびすしい限りですが

ここまで様々な意見が飛び交うのは

それだけモヤモヤを抱えていた人が多かった証左に他なりません。

こうしたことを言える立場の人は現在、彼以外にはおらず

結果、今まで半ばアンタッチャブルだった案件に
一石を投じる形となった。

「宇野昌磨」が、自ら投げた石の起こす波紋を
予想できないはずがない。覚悟の上だったのでしょう。

彼の発言に場の空気はピリピリしただろうから

これが正しい行動だったかどうかは分かりません。

(友野山本両選手に失礼という怒りの声もあったけど

選手同士に関しては、普段どれだけ信頼関係が築けているかで変わってくるでしょうね…)


ただ、代表選考会見という
最も注目される場面で発言したことにこそ
意味があったと思うので

私としては、まさにそこを評価したい気持ち。

島田くんのことで怒ってる…みたいに取り上げられているようですが

うーん…
そうだとしても
島田くんの件は単なるトリガーに過ぎないんじゃないかな。

物事が起きる時

原因がひとつであることはまずありません。

火山が一夜にして噴火することもないのです。

何にせよ
彼は選ばれた選手を貶めているのでは勿論なく

多分だけど…連盟を責めている訳でさえない。

後付けに思えてしまう、選考基準の毎度の曖昧さ
その疑問に対する答えが欲しいのでは。

もっと言えば
もしかしたら全日本選手権というものの意義を
改めて問いたいのかも。

そこまで大げさでなくても
我々含め考えるきっかけをくれたのは確か。



…ただのいちスケート好きである私なんかは

こうした選考で不満が必ず出るのは
どうしようもないから

当事者はともかく
ファンがあれこれ言っても仕方ないかなと思うけど

でもまあね

母親が亡くなっても
特別扱いは許さないとばかりに全日本出場を余儀なくされた真央ちゃんや

怪我をおして強行出場し、選考基準には問題ないにもかかわらず
5位となったことで五輪を逃したか?と涙するDさんの姿を

リアルタイムで観ていたファンとしては

近年その存在意義が軽くなったような
全日本選手権そのものにも疑問を持つようになってしまった。

(もっと昔の事情はよく知りません)


高難度ジャンプ全盛の現在、シーズン中にピークを幾度も合わせるのは
怪我の危険ともあいまって
とても難しいんだろうなと思う。

ファイナルから全日本は日程が近くハードだけれど

ここ一番の大切な試合だからと選手たちは頑張ってるのに

蓋を開けてみれば「そこまで全日本にこだわりませんよ」的な流れになったんじゃ

あれ…そんな無理することないじゃん…ってなりませんかね?

過去の先輩たち同様、怪我しながらも出場した鍵山くん見ても

いろいろ複雑な気持ちになる。




(本調子じゃなくても、気迫あふれるいい演技でした。このプロの完成形見たい!)




それでも

多くのスケーターたちにとって全日本選手権はやはり夢舞台。

しょーまくんはそんな全日本をよく分かっていて、大切にしているからこそ

あえて今回の発言に至ったのかもしれない…

なんて勝手に考えてます。

(疲れのあまり言葉が走った部分もあるかもですがー

深夜の発表やめようよ!しんどいでしょー)





………まーーー

それにしてもねーーー

選考は、その年その年の顔ぶれや状況によって臨機応変にしていかなきゃならないから

連盟の苦労もわからんではないですよね…

そうだ、あらかじめ
その年の方針(基準ではない)をアナウンスしておけばいいんじゃない?

…ってなると「今回は若さで選びまーす☆」的なこと先に発表しようものなら

非難ゴウゴウ不可避&ベテランやる気失せる

と、なるのは目に見えてるか~………

うう、難しい…

こうなったらもう、全日本選手権の立ち位置、存在意義を

一度根本から見直してもいいかもしれませんよね

働き方改革の時代だもの。

これは古くからのファンには寂しい考え方かもですが…









ところで今回いちばん嬉しかったのは島田くんの表彰台でした!




友野くんも負けず劣らず嬉しかった!!


 








しょーまくん!




前半のジャンプ失敗にワタクシ
「勝つべくして勝つ」ことの難しさを思い知った次第です。

が、巻き返しが半端なかった
さすがベテランの底力
場数は伊達じゃない!

ミスを受けて
目まぐるしく頭で計算している様子が見てとれましたけどね

よくあれだけ動きながら計算できるものです
いやぁ一流アスリートってやっぱり凄いわ~

動き自体は身体に染み込んだ脊髄反射というか
勝ちを求める本能かもしれません。

わたし的に最も唸ったのが
そこにゲーマーの魂を感じたことでした(笑)

私はゲームをやらないので(最後にやったのドラクエⅤかな?←古っっ)

しょーまくんがゲーマーとしても凄いという話を聞いても
ピンと来なかったんですが

あの取捨選択の素早さ、
ピンチの際にはアプローチを変え、能率と合理性に徹する潔さ

集中力を研ぎ澄ませ、要素を次々こなしてゆく姿に

私の脳内ファンファーレが鳴り響き

「しょうまはレベルが上がった」

みたいな言葉が浮かびましてね。

(えーと…今のゲームはこんな感じじゃないかもしれませんが)

何というか…
スイッチが切り替わって
いつもとモードが違うように感じたわ…

まるで凄腕ゲーマーが
鮮やかにゲームクリアしていくの見てるよう…


ゲームの達人かよ←もう言葉のチョイスが古すぎて我ながら恥ずかしい(///∇///)



さっき見つけたインタビュー記事読んだら、メンタリティーが完全にゲーマーでした(笑)


宇野昌磨V「曲がむちゃくちゃ遅れるのは覚悟だった」スピン中に曲終了も笑み





(抜粋)…「ずっと自分をレベル上げしている感じなんですよ。何かを成し遂げたいからレベルを上げているわけでなく、上げていることに楽しさを覚えてやっている」…



こんな宇野昌磨も面白く
なかなか興味深かったですが

ランビ様の求める芸術性とはまた違うものを感じるわ…

これからどうなってゆくかですね。





そんなこんなで今年の全日本

観てる方は熱演に次ぐ熱演で楽しい大会となりました。

選手の皆さんお疲れ様でした。


母国開催ワールド
島田くんは残念だったけど、友野くんも山本くんも苦労人だから
応援したくなる。

三原舞依ちゃんもおめでとう!

みんな頑張ってくださいね!