ベア子のブログ -18ページ目
〜偶然を装う女〜
その夜。
部長が焼き鳥屋に入ろうとした、その瞬間
そこにベア子がいた。
「あっ部長〜!!こんなところで偶然ですね〜♡」
偶然なわけがない。
今日だけで部長の机の前を3往復していたのを
みんな知っている。
でも部長は優しい。
「まあ、せっかくだし一緒にどう?」
その言葉を聞いた瞬間、
ベア子の顔がパァァっと明るくなる。
“今夜の夕食代、浮いた。”
焼き鳥を頬張りつつ、
部長と課長の話には興味のないふりをしながら——
社内のコア情報だけは逃さずキャッチする。
テディベアみたいな顔が、
一瞬だけ“勝者の笑み”に変わった。

