気づけば19時。


周りは全員いないのに、ベア子だけ机にいる。



理由を聞いたことがある。



「だって家、寒いんだもん。」



目は細く笑っているけど、


寒さと光熱費にシビアなのは誰よりもベア子だ。


ベア子は一人暮らし

部屋に帰れば暖房費

お風呂に入ればお湯代

冷たい水で手を洗うと、ガス代が

頭をよぎるらしい。


だから彼女は、“会社は第二の暖房器具”

という哲学を持っていた。



彼女は今日も、

“会社の暖房”で生き延びている。