私は独学で英語を勉強して外国人付秘書になり、その後も引き続き勉強を続け、英語の社内通訳の職に就きました。（TOEICは900点越えでTOEIC講師の仕事もしていました）。今思えばその様な仕事に就く事が出来たのは、日本の製造業に力があり、日本と外国のやり取りが頻繁に発生していたからこそだったんですよね。
しかしこの流れはコロナによりだいぶ変わって来ています。それにより、もしかしたらTOEICや英語が今ほど必要で無くなる日が来るのではないか？と思っています。その理由を下記に書きますね。
まず日本企業が外国に輸出をしたり海外に拠点を作る事で、外国人とのやり取りが発生します。日本人が海外に行って技術を教えたり、品質を管理したりするからです。逆に外国人が日本に来て技術を学んだりもします。そこで英語の通訳や翻訳の仕事が必要になるんです。
これとは別なパターンで、外国人が日本に来るというものがあります。例えばアメリカなど外国に本社がある会社の日本法人のトップは外国人だったります。その人たちは２，３年程度の任期で本社から送り込まれてきます。
その人達とコミュニケーションを取るために英語が出来る人材が必要になります。それで英語が必要な職種が発生するのです。（そもそも日本にある外資系企業は従業員全員ある程度英語が出来たりしますが）。
そういうワケで、「日本企業が外国人とやり取りする」「外国の企業が日本人とやり取りする」この二つのパターンで英語が出来る人材が企業で必要とされて来たんですね。
そもそも日本が外国とやり取りをしない鎖国状態だったら、英語の仕事はほぼ発生しないことになります。しかし過去４０年以上前から日本はどんどん海外に進出してきました。また海外の企業も日本法人を作ってきました。それにより英語が出来る人材が社内で重宝され、良いポジションと待遇を得て来たと思います。
しかしここへきてコロナショックです。航空業界はもとより、製造業が大きな打撃を受けています。輸出が減るのはもちろん、現地の拠点の生産量や販売量も激減しています。
さらに海外の企業の日本法人も大幅に日本人従業員をリストラしています。（業績が悪いとすぐリストラします。日本企業とは比べ物にならない早さと決断力です）。
そういうわけで、英語が出来る人材が徐々に必要無くなってくると、私は予想します。実際、今海外から来て日本に赴任している外国人はどんどん母国に帰っているでしょう。そしてもう後任者は来ないでしょうね。海外から日本に赴任する外国人がゼロにはならないでしょうが、激減すると思います。
それに伴い、通訳や翻訳などの英語関連の仕事もだいぶ減ると思います。そして今までのように「英語が出来る人＝仕事が出来る人」「英語さえできれば全てOK」みたいな英語至上主義は完全に終わる気がします。英語力が必要とされる場面が減るからです。
そうなると「英語が出来る人が重宝される」という価値観も段々と無くなります。英語の仕事は完全には消えないでしょうが、激減するのは確かでしょう。
派遣社員としての英文事務、外国人付秘書、通訳、翻訳の仕事は激減するでしょう。また正社員でも、英語を仕事で使う場面は減るのは間違いないと思います。海外出張は製造業でほぼ無くなっています。ですから英語を使うとしたら海外拠点とのテレビ会議や電話会議が主になると思います。
という事は英語の仕事に関しては、少数の本物（本当の実力者）しか残らなくなっていく、という事になります。今まで少しでも英語が出来る人材がチヤホヤされ過ぎました。そこまでチヤホヤされる程のものでは無かったのかもしれません。（私も含めてです）。
日本で英語が出来る人は少ないですから貴重に思えるだけで、実際、他の国では英語が出来る人はゴロゴロいますからね。日本が特殊だったんです。それに日本の企業がある程度の力を世界に対して持っていたからこそ発生した仕事だったんです。
今後はどの業界でも売り上げ不振に悩むでしょうから（すでに悩んでいる）、海外に販路を拡大していくどころでは無くなると思います。
だからTOEICも段々下火になるかもしれない、なんて思っています。今までは企業が「TOEICを何点以上取って下さい。そうしないと入社試験を受けられません。昇進出来ません。」とか「TOEIC〇〇点以上あると有利です。」と設定していたのでみんな頑張って勉強して来ましたが、企業側が英語力をそんなに必要としない時代になれば、英語力を測るTOEICも必要無くなるかもしれません。（これは私の勝手な意見ですので信ぴょう性はありません）。
英語をマスターするには長い年月がかかります。趣味で勉強したり楽しむ分にはいいのですが、キャリアのために英語を勉強しても、あまり報われない時代になるかもしれません（今までは報われましたが）。時代が変わっていくのを感じます。
＊あくまでも個人の意見ですので、参考程度に読んで下さると幸いです。
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