先日発売された「Bead Art 冬号」に、オリジナル作品が掲載されています。
「春」がテーマということで、いろいろとデザインを考えてみたのですが、4年前の震災直後に製作した「さ、く、ら、 ~祈りをこめて」を思いだし、あらためてこの作品を皆様にご紹介したくなったので、元になった作品をより身につけやすいデザインに新たに作り直して、発表させていただきました。
今年の3月11日で、東日本大震災発生から丸4年。
まだ4年、もう4年・・・
被災地や被害にあった当事者以外は、すでに風化した事象と捉えている方も少なくないかもしれませんね。
震度6弱を記録した水戸に住んでいる私でさえ、少しずつ記憶が薄れてきているのですから・・・
でも、阪神淡路大震災もこの1月で発生から20年が経ち、復興した街並からは当時の惨状を想像することは難しいものの、人々の心には癒えていない傷があることでしょう。
・・・そう思うと、まだ、たった4年しか経っていない、と思うのです。
東日本大震災は、地震・津波の被害だけでなく、福島の原発事故は未だ収束しておりません。福島県の人々はもちろん、近隣(すでに日本全土、海を通じて世界中へ汚染が広がっているとも・・・)まで被害が及んでいることを考えると、震災は現在も進行形です。
日常に埋没して、知りたくないことに目を背けることもできないわけではありませんが、私たちを育む美しい自然が汚され、子どもたちの未来が脅かされていることから目をそらすことは到底できません。
震災直後に作った、オリジナル作品の「さ、く、ら ~祈りをこめて~」は、
文字通り、祈りをこめて、ただ無我夢中で作った作品でしたが、今回の新たな作品は、少し違います。
桜の花のもつ楚々と佇まい、凛々しさをイメージすると同時に、桜の花びらのように散っていった幾多の御霊に祈りを捧げつつ、春に必ず花を咲かせる桜のごとく、強く、しなやかに生きたいという想いをこめながら、製作いたしました。
小さなビーズを繋げ、パーツを組み合わせていくと、心身が不思議な英気に満たされてゆくのを感じました・・・
たかが、ジュエリー。
されど、ジュエリー。
・・・私は、これからもジュエリーに自分の想いを託します。
この作品をご覧下さった方が、幾ばくかの想いを感じ取っていただけますと幸いです。
(作品および製作キット(材料のみのセット)の販売予定は、決まり次第ご案内いたします。)
掲載誌は、以下よりお求めいただけます。
- Bead Art 2015年冬号 vol.12/ジャパンビーズソサエティ
- ¥1,028
- Amazon.co.jp
元となったオリジナル作品はこちらでご覧いただけます。